西郷真央の「ドライバーの振り抜き」がスゴイ!

人気コーチ、大西翔太は見た!この女子プロのココがスゴイ!|VOL.2

2023/02/09 ゴルフサプリ編集部



プロコーチであり帯同キャディとしても青木瀬令奈をサポートする大西翔太コーチ。その大西コーチが22年のシーズンを通して鮮明に記憶に残ったシーンを紹介するシリーズ。間近に見てきたライバルたちのスイングやプレーぶりを、連続写真を使ってわかりやすく解説。第2回は西郷真央の名シーン。

取材・文/三代 崇  写真/相田克己、渡辺義孝
取材トーナメント/TOTOジャパンクラシック、伊藤園レディス

西郷選手はドライバーが巧い選手で、20~21年の統合シーズンのドライビングディスタンスは246.33ヤードで10位。フェアウェイキープ率は23位。ドライビングディスタンスとフェアウェイキープ率の順位を足した数値でドライバーの総合力を表すトータルドライビング部門は1位でした。西郷選手のドライバーの連続写真をつなげるように見て、映像でイメージしてみてください。スイングにまったく緩みがなくて、体幹をフルに回転している感じが伝わってくることと思います。

スタンスが狭めで、すっと立つ感じのアドレスがまさに自然体。そして構えたときの両肩と両腕の三角形がスイング中もほとんど崩れていない。三角形キープの見本のようなスイングです。バックスイングでも三角形を崩さずに、トップで肩を90度以上も回しています。それでいて左ヒザがアドレスの位置とあまり変わっていません。腰の回転角度は45度以下、肩は90度以上。この腰と肩の大きな捻転差がビッグキャリーを生み出すパワーの源です。

切り返しで左足を踏み込んで一気にフィニッシュへと向かいますが、ダウンスイングからインパクトにかけて右足を積極的に動かしているように見えますよね。でも実際はすごく我慢している。インパクトエリアでは腰の回転と連動して右カカトが浮き上がり、右足を蹴り上げるような形となりますが、ボールを打ち抜いた後のフォロースルーで一瞬だけ右カカトを少し地面のほうに少し下げる動きが見られます。右足を過度に動かさないで、右足とクラブヘッドが互いに引っ張り合うイメージによって最大の遠心力を引き出しているのです。