キャディバッグのフードでわかる"モテるゴルファー"の流儀 キャディバッグの歴史と進化と都市伝説に迫る!
ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が現場で感じたゴルフエッセイ【毒ゴルフ・薬ゴルフ】第66回
ゴルフの虜になってもうすぐ半世紀。年間試打ラウンド数は50回。四六時中ゴルフのことばかりを考えてしまうロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、コースや色々な現場で見聞きし、感じたことを書いたのが【毒ゴルフ・薬ゴルフ】です。大量に飲めば死んでしまう毒も、少量なら薬になることは、ゴルフにも通じるのです。
写真提供/篠原嗣典
キャディバッグは20世紀の中頃、ゴルフクラブが量産されるようになって一人が使うクラブの本数が一気に増えたため、キャディがクラブを運びやすいように急激に進化しました。それから約1世紀が過ぎて、この国では改めてキャディバッグが脚光を浴びています。
令和のゴルフブームで若いゴルファーが激増し、コストパフォーマンスがいいコースは彼らで一杯です。新しいゴルファーには新しい価値観や優先順位があります。その特徴のひとつとして面白いのが、キャディバッグへのこだわりです。
1本5万円を越えるドライバーにビックリしているのに、彼らはそのシーズンに着るゴルフウェアに躊躇なく5万円使えます。形から入るというときの分野というか、入り口とかが昔とは違うわけです。最初の用具はとにかく予算内で揃えますが、余裕が出てきたら、早い段階でキャディーバッグを買い替えます。ツアーバッグとか、レプリカモデルみたいな高額なバッグを好む傾向があるのです。
ゴルフウェアの紹介画像などで小道具として大きなキャディバッグが写り込んでいて、それに影響されるという説がありました。しかし若い女性ゴルファーに聞くと、街中でピックアップしてもらう瞬間からゴルフは始まっていて、自分のコーディネートの中にキャディバッグも含まれるから、『映えるバッグ』にしたいという意見だったのです。