中古クラブをずっと使い続けるゴルファーと新品クラブを使うゴルファーは、何かが違う?

ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が現場で感じたゴルフエッセイ【毒ゴルフ・薬ゴルフ】第87回

2023/10/06 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典



ゴルフの虜になってもうすぐ半世紀。年間試打ラウンド数は50回。四六時中ゴルフのことばかりを考えてしまうロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、コースや色々な現場で見聞きし、感じたことを書いたのが【毒ゴルフ・薬ゴルフ】です。大量に飲めば死んでしまう毒も、少量なら薬になることは、ゴルフにも通じるのです。

写真提供/篠原嗣典

日本のゴルフコースにおけるドレスコードの不思議を追求していく中で、“着物の国のゴルファーだからだ”という考え方をすることがあります。諸説あり、という中の奇説みたいなものですが、これが調べれば調べるほどディープで面白いのです。

先日も江戸時代の着物の歴史を調べていて、驚きました。学校の授業で習った「享保の改革」(八代将軍徳川吉宗の行なった幕政改革)の内容を調べると、体制を維持する目的で身分ごとに衣服の統制が細かく強化されているのです。江戸時代は、身分に応じて服装が決められていて、一目でわかるようになっていました。時代劇などを見ると何となくわかるような、わからないような感じですが、言われてみればなるほどと納得できます。

現代でも残っている風習があります。女性の着物が未婚は振袖で既婚は留袖なのは、江戸時代の”一目で情報を得られる文化”の名残なのです。

最も驚いたのは、庶民の着物は特別な場合を除いて新しく購入することはなく、古着屋で購入するのが当たり前だったということです。それを知った瞬間、頭の中で疑問に思っていたいくつかの点が線になりました。つまり、ひらめいたのです。