原 英莉花に対するジャンボ尾崎の指導方法は非常にシンプル それはなぜか?
ジャンボに聞け!ジュニアゴルファーの育て方 最終回
今回が、最終回。「誰も書けなかったジャンボ尾崎」の著者である金子柱憲と共に、ジャンボのジュニア育成法について掘り下げてきた。ジャンボが育成の上で最も重視しているポイントは何か。19回の内容を振り返りつつ、その神髄を解き明かして、締めくくることにしよう。
GOLF TODAY本誌 No.619/110〜111ページより
取材・構成/日本ゴルフジャーナリスト協会会長・小川 朗
撮影/相田克己
ジュニアへの指導法についてはジャンボが相談役を務める「ジャンボスポーツソリューション」の公式ウェブサイトの中で自らこう語っている。
ーー「(前略)ジュニア育成については、難しく考える必要性はないと考えています。基本をしっかり教えてあげること。技術的なことは徐々に学べば問題ありません。成長期であるジュニアの大きな体の変化を考慮し、その誤差を見分けてやることが重要。早く上手くさせようと、期待しすぎて周囲が過度な期待をかける環境は負担になります。先ずは『ゴルフ=スポーツ』として捉え、明るく楽しめる環境をつくり、必要な練習を的確にプランニングしなければいけません。そしてスポーツなら当然、成長するもしないも本人の感性次第です(後略)」
基本を大事にして、成長期であるジュニアの体の変化を見極めながらスイングを作っていく。ベースになる考え方として、金子も強調したのが「心技体」ではなく、「体」が最優先される「体技心」。その真意を、金子は著書の中でも、再録している。金子自身がハードなトレーニングの中で聞いた「ジャンボの教え」だ。
「強靭な体力がなければ、技術力を高めるハードな練習はできない。高度な技術力がなければ、強い精神力は生まれない」。身体を作り、技を磨いてこそ、強い精神力も身に着くという考え方だ。