距離の打ち分けがスコアを波立たせる? ”調節”しないという選択肢もアリという話
石井良介のゴルフ・すべらない話:第6回
“試打る人”・石井良介。最新クラブを試打し、コメントするカリスマ・試打職人として知られる。だが、石井良介は試打職人である前に、ティーチングプロであり、ゴルフが大好きな一人の人間である。石井良介は、普段どんなことを考えているのか、あんなことやこんなことに対してどう思っているのか。試打記事では見えてこない、石井良介の一面を一人語りという形でお届けする連載企画「石井良介のゴルフ・すべらない話」をどうぞ。第6回のテーマは「距離の打ち分け」です。
写真/ゴルフサプリ編集部
ショットの距離を合わせるに際しては、大きいクラブでコントロールする、番手を落とす、短いクラブで振って届かせる、スライスを打って距離を落とす、フックを打って距離を伸ばす、高く打って飛ばす、低く打って飛ばさない、などたくさんの選択肢があります。
でも、ラウンドで採用することが多いのは、ここにはない最後の選択肢、すなわち「諦める」(調節しない)ことです。
どういうことか説明しましょう。
距離を合わせる、とりわけ半端な距離を打つ場合の判断基準をザックリ言うなら、ピンに届かせない方が有利か、ピンを越しちゃった方が有利か、となります。
ところが実戦では、大きなクラブを持って距離を加減してみたけどしすぎてグリーンに乗らなかったり、逆にオーバーしたりということがよく起こります。大したケガでなければいいですが、打ってはいけないところに打ち込んだり、ハザードにつかまるなど、すごく後悔するシーンも出てきます。
話をちょっとだけ飛躍させますが、こういったビトウィーンの距離のショットを頻繁に強いられる場合、僕は自分に流れが来ていないと判断します。
逆に言うと、ドライバーをバーンと打って当たりが良くても悪くても、次打に自分が気持ちよくフルショットできる距離が残ったら流れが来ていると判断します。