蛭田みな美の飛距離を15ヤード伸ばした2つの秘密。瞬発系トレーニングともうひとつは?

進化する技術「私流」トーナメントにおけるプロのコメントからテクニックを深掘り!VOL.18

2024/04/20 ゴルフサプリ編集部



昨年、ツアー初優勝を飾った蛭田みな美。メルセデス・ランキングも20位となり、初のシード権を獲得。その原動力となったのが、約15ヤード伸びたというドライバーだ。どのようなイメージで飛距離アップに成功したのか聞いてみた。

GOLF TODAY本誌 No.622/120〜121ページより
撮影トーナメント/JLPGAリコーカップ2023 撮影/相田克己

ドライバーの平均飛距離が、約15ヤード伸びたという蛭田みな美。その結果、パーオン率も上がり、平均ストロークも約1.5縮めることができた。それがツアー初優勝、初シードにもつながったわけだが、飛距離アップの理由はトレーニングにあった。

 「瞬発系のトレーニングです。重いものを一気に持ち上げたり、ジャンプ系の動きを行いました」。
ジャンプ系なら、どれだけ真上に跳べるのかを計測するわけだが、あくまでも1回勝負にこだわった。

 「その1回にどれだけ集中できるかが大切なのです」。
一瞬に力を集中することで、ボールにパワーを伝えられるというわけだ。
野球のバットを模した素振り用の練習器具も使ったが、そこでも一瞬でパワーを出すことだけを考えて振っていたという。

 「何回も振るのではなく、1回の素振りで120%の力を出して振ります」。
その結果、スイングの出力が上がり、飛距離が伸びたという。

もちろん、トレーニングだけではなく、スイングにも多少のアレンジを加えている。アドレスでは重心位置を低めにして、スタンスを多少広めに。バックスイングでは右足股関節に上体をしっかり乗せ、ヘソの少し下にある丹田に力を入れてからダウンスイングを行うようにしている。ただ、ヘッドスピードを上げるには、フォロースルーが重要だ。クラブヘッドと一緒にグリップエンドまで目標方向に動いてしまうと、ヘッドスピードは上がらない。

 「グリップエンドが体から離れないことを意識していますが、そのために左ワキを閉めたまま振り抜くように心がけています」。
体が目標方向に突っ込まなければ、グリップエンドは体から離れない。