臼井麗香のスイングを分析!ティの高さが約2cmから約4cmになって変わったのはどこ?

進化する技術「私流」トーナメントにおけるプロのコメントからテクニックを深掘り!VOL.20

2024/06/16 ゴルフサプリ編集部



臼井麗香のドライバー

アクサレディスで悲願であるツアー初優勝を飾った臼井麗香。その要因はいくつかあるが、スイング改造によって飛距離が増したドライバーショットもその一つだ。以前は方向性重視のため、ダウンブロー気味に打っていたが、現在はレベルブローで振っているという。ポイントはティアップの高さにあるとのこと。果たして、どのようにスイングを変えたのだろうか。

GOLF TODAY本誌 No.624/128-129ページより
撮影トーナメント/2021アース・モンダミンカップ、2023日本女子オープン、2024スタジオアリス女子オープン 撮影/相田克己

20〜21年に初シードを獲得した臼井麗香。2位が2回ありながら、優勝との差を感じ、その年のオフにスイング改造に取り組む。

「左右のバラつきを抑えようと思い、コンパクトなスイングにしたのです。ところが、逆に曲がるようになり、しかも、飛距離も20ヤードくらい落ちてしまって……」。

それが原因でシード落ちすると、他のプロと比べると、やはりまだ低さを感じるが、以前よりは若干ティアップを高くしている。そのため、現在はダウンブローからレベルブローに変わった。22年オフは飛距離を取り戻すために、再度スイングを改造。

「飛距離を取り戻そうと自分の許容範囲を超えるほど大振りになってしまい、さらに曲がってしまいました」。初心へ戻り、昨年オフは3度目のスイング改造へ。

「関節が可動する範囲内でしっかり振るように変えました。小さく、だけど強く振るイメージです」

同時に変えたのが、ティアップの高さだった。他の選手と比べると、今でも低いほうだが、以前は2センチ程度の高さにしていた。他のプロと比べると、やはりまだ低さを感じるが、以前よりは若干ティアップを高くしている。そのため、現在はダウンブローからレベルブローに変わった。

「低いとミート率が上がると思いますし、集中しないとミスショットにつながると思ったからです」。

集中力を高めるためでもあったが、極端に低いと、当然のようにダウンブロー気味になる。

「強烈なダウンブローでクラブヘッドを下ろしていました。それだと球が低いので、今はティアップを少し高くして、レベルブロー気味に打っています」

他のプロと比べると、やはりまだ低さを感じるが、以前よりは若干ティアップを高くしている。そのため、現在はダウンブローからレベルブローに変わった。確かに以前と比べると緩やかな角度でクラブを下ろしているように感じる。その分、インパクトでのロフトも大きくなり、キャリーを稼げるのか、総合的な飛距離は約20ヤード伸びたという。

「持ち球はドローボールですが、右に曲がる心配がなくなり、安心して振れるようになりました」

ドライバーショットだけでなく、パーオン率も71%を超えている臼井。3度目のスイング改造でようやく成功を収めたといえる。