その差は何? レッスンを受けて上手くなれる人となれない人
石井良介のゴルフ・すべらない話:第41回
レッスンを受けているのに上達している気がしない……いったいどうしてなのだろう? もしかしたら、レッスンの受け方が何か間違っているのかもしれない。そんな不安を解消するお話を石井良介が語ります。
写真/ゴルフサプリ編集部
編集部からレッスンの受け方について質問されました。「レッスンの受け方次第で、うまくなれたり、なれなかったりするんじゃないのか?」というわけです。確かにレッスンされる側に立った時にはもっともな疑問かもしれないので、ちょっと考えてみたいと思います。
レッスンをする側としては、どんな心持ちで来ていただいても対応するので、特に“こうしてください”ということはありません。ただ、レッスンをしていて「うまくなるな」と思う人とそうでない人はいます。
間違いなく言えるのは、すぐ元に戻しちゃう人は難しい。「今のままじゃダメだから」という思いでレッスンに来られ、ある課題をやってうまくいったとしましょう。次はコースで試す段階になるわけですが、1番ホールでそれがうまくいかずに8とか9とか打っちゃうと、課題に取り組むことをやめて元に戻しちゃう。その日をうまく乗り切りたいから新しいことをするのをやめてしまうと、なかなかうまくなれません。
僕がこう言うと、十人が十人納得されますが、多くの方はコースで叩くと「今日はやめておこう」となります。実際、僕もレッスンを受けていて「明日ラウンドレッスンなんだけど、こんなに変えて当たるか!?」と懐疑的になる日があります。そうすると先生は口を揃えて「明日は死んでこい」と言います(笑)。当たらなくていいから1日それをやりきってこい、というわけです。
やった上で「こういう結果になった」とか「やったけどうまくいかない」ということならコーチとして対応できますが、元に戻したらそれはできません。そればかりか、脳は前のスイングの方がいいんだと判断します。すると、薬を途中でやめちゃった時のように、薬に耐性ができて効加なくなります。これはレッスンを受けていても、自身で新しい取り組みをしている時も同じです。