ユーティリティはそもそもやさしいクラブではない!? 「買って失敗」しないための注意点を解説

オグさんがお答えします!

2024/11/05 ゴルフサプリ編集部 小倉勇人



「やさしく距離も高さも出せると思って買ったのに……」とユーティリティを買ったのに、なんか思ってたのと違う? そんなことにならないために! ユーティリティとはなんぞや? ということを、改めて考えてみましょう。クラブフィッターでクラフトマンのオグさんこと小倉勇人氏が解説します。

オグさんです。今回はユーティリティ(以下UT)の選び方についてお話しします。
ロングアイアンやショートウッドの距離をカバーするクラブとして、多くのゴルファーに愛用されているUT。ひと昔前までは『アマチュアのためのお助けクラブ』というイメージがありましたが、現代のUTは決してそんなことはありません。もちろんエンジョイゴルファーに向けたミスに強いモデルも多く存在しますが、ツアープロや上級者のニーズに応えるような、強弾道、操作性といった性能を磨いたモデルも用意されています。特に想定飛距離の長いロフトの立った番手は、ミスに強いモデルを欲したゴルファーが、誤って上級者向けのモデルを購入してしまうと、高さが出なかったり、ボールがつかまらず右へのミスが増えてしまったりする可能性があります。

高さやつかまりはロフト角の影響が大きいので、想定飛距離がロングアイアンと重なる23度以上のモデルであれば、一般的なパワーを持つゴルファーならそれなりに打てるとは思いますが、アイアン以上の飛距離を求めてロフトの立ったモデルの購入を検討している場合は、ロフト角の選定はもちろん、モデルごとの性能、長さの設定、そして装着されるシャフトのスペックである重量帯やフレックスは、しっかり吟味することをオススメします。

UTは、フェアウェイウッド、アイアン両方の飛距離と重なる番手を持つ、使い勝手のよいクラブです。それだけにしっかり他のクラブとの整合性を取らないと、かえって他のクラブの調子を崩すクラブになってしまう可能性もあります。ウェイトフローやシャフトの特性など、他のクラブとのつながりも考えてセッティングすれば、真のお助けクラブになってくれるでしょう!