冬はボールが飛ばない! つかまらない! それなら『カチャカチャ』で解決すればいいんじゃない!?

2025/01/10 ゴルフサプリ編集部



あると便利なカチャカチャ、ロフト・ライ角調整機構。これを使えば『体が動かない。ヘッドスピードが落ちる。ボールがつかまらない』冬のイヤーなあるあるを解消できるのではないだろうか。そう、冬こそカチャカチャが活躍する季節なのでは? ということで、クラフトマンでクラブフィッターの小倉勇人氏に解説してもらった。

さっそく本題に入ろう。まずは、冬にカチャカチャしたくなるのはなぜなの? 小倉さん。

『ゴルフ経験の長い読者にとっては耳にタコだと思いますが、冬は寒くて厚着しなきゃいけないし、体が温まりません。思っている以上に体が動かなくなるし、ヘッドスピードも上がらなくなります。ボールも冷えてつぶれないから、本来のパフォーマンスを発揮しているように感じられないですし、シャフトも硬く感じて、しなりにくくなります。飛ばなくなる要因が、冬にはたくさんあるんですね。そうした冬ゴルフのイヤーなあるあるを知っているゴルファーからしたら、何かを変えたら少しでもイヤーなことが緩和できるんじゃないか、と思ってカチャカチャしたくなるのは至極当然のことかもしれませんね』(小倉)

では、飛ばないなと思ったらどうすればいい? まずカチャカチャでできることの代表例は、ロフト角を変えられるということ。でも、ロフトを増やしたほうがいいのか、逆にロフトを減らしたほうがいいのか。どちらなのだろう。

『大部分の方はロフトを増やしたほうがいいですね。その理由は、前述した3つの”できない”があるからです。1)体が動かない 2)いつものリズムで振れない 3)ヘッドスピードが上がらない。このことによって、打ち出しが低くなってキャリーが出なくなるからです。ここで、地面が硬くなってランが出やすくなるから、ロフトを減らしてライナー性の球を打ったほうがいいんじゃないの? と思う方もいるでしょう。ですが、3つの”できない”によって、ボールもつかまえられ無くなっているんですね。ですから、キャリーを確保しつつ、右へのミスを抑えて安定した飛びを得ようと思うなら、ロフトを増やすことをオススメします』

逆にロフトを減らしたほうがいい人もいるのだろうか。

『はい。寒くてもいつもと同じようにクラブをブンブン振れるという方は一定数います。こうした方々は、冬になるとむしろ“つかまりすぎる”ことで悩んでいたりするんですね。ですから、冬の3つの“できない”とは無縁なわけですから、ロフトを増やす必要はありません。そのままカチャカチャしないから、ロフトを減らしてカチカチのフェアウェイを生かしてランで飛距離を稼ぐという選択をするのもアリです』(小倉)

なるほど。カチャカチャによって、飛距離が落ちがちなティショットの結果を良き方向に変えることは可能ということか。ちなみに、冬になるとスライス傾向がひどくなるという人は、『がっつりロフトを増やしちゃったほうがいいです。1軸のカチャカチャの場合は、ロフトを増やすとフックフェースになるので、思い切りフックフェースにしちゃってもいいですよ』とのことだ。