林の中に飛んでしまったボール。2打目は横に出すだけでもいいのに、なぜ無理をしてしまいがちなのか
今野一哉の『ゴルフあるある』解決ディスカッション【16】

林の中からグリーンが見える。横に出してフェアウェイから打ったほうが確実性は高い。隙間からグリーンを狙って木に当てでもしたら、3打目でグリーンを狙うのはより難しくなる。なのに! そんな時、どうしてアマチュアは無理をしがちなのか? 蝶ネクタイを締めたプロコーチ・今野一哉に聞いた。
ティショットを曲げてしまって、次のショットは林の中から。こんな時、木と木の間にグリーンが見えていたりすると、安全策を選んで横に出すよりもチャレンジングな選択をしてしまいがちなのがアマチュアです。
あるあるですね。で、キンコンカンと木に当てて、また林の中から打つハメになる、と。
はい。僕もゴルフを始めたばかりの頃は、よくそんなことをやっておりました。ところで、どうして木と木の隙間を狙い打てるという判断をしてしまうのでしょうか!
ゴルフボールは小さいですからね。人が通れるような隙間があれば、打てるだろうと思ってしまうこともあるでしょう。それに、少しでもグリーンに近づけられれば、スコアを良くできるのではという心理が働いてしまうのでしょう。
ティショットで曲げて林に入れているわけですから、そう思ってしまうところはあります。
そもそも林の中から隙間を狙いうとうという判断をしてしまう人は、普段から無理をしがちな人だと思います。奇跡の一打にかけたいという冒険心が働いて、成功すれば大きな報酬が得られると、思っているのです。
報酬ですか。横に出すよりも、グリーンに近づけるという?
この場合はそうでしょうね。ですが、そこまで報酬は大きくないはずなんですよね。残り距離や隙間を抜けた先の状況にもよりますが、最高の位置に運べる確率はかなり低い。ハイリスクローリーターンだと気付ければ、横に出すという判断ができるのですが、それができない。
冷静ではないということですね。
簡単に言えばそうですね。