テーラーメイドがフィッティングの概念を覆す。純正シャフト3本の役割。 ~『Qi4D』の知られざる挑戦~(2)

話題の新作 開発ストーリー秘話 ギアモノ語り VOL.53|TaylorMade Qi4D

2026/02/11 ゴルフトゥデイ 編集部



『Qi4D』には3本の純正シャフトが用意されている。ただ、本数が増えただけではない。テーラーメイドでは膨大なスイングデータから3タイプのスイングにマッチする新しいシャフトを開発していた。

GOLF TODAY本誌 No.645/特別付録より
取材・構成・文/野中真一 撮影/相田克己、PMT

テーラーメイドゴルフのエクスペリエンシャルチームは、いわばフィッティングの特殊部隊。約4年前に発足したときは阿部将、ただ1人だった。それが3人になり、さらに5人増えて、現在は11名になった。全員がマスターフィッターの資格を持っている。阿部に話を聞くと、

「エクスペリエンシャルチームの人数が増えただけではなく、テーラーメイド認定フィッターの数も日本全国で約560人くらいになりました。昨年10月には東京・八重洲にフィッティングの拠点『フィッティングラボ東京』をオープン。まだまだ米国の規模にはおよびませんが、ちょっとずつフィッティング環境が充実してきました」

米国のテーラーメイドでは20年以上前からフィッティングやカスタムクラブに力を入れてきた。米国本社の敷地内にある『ザ・キングダム』は全米を代表するフィッティング施設。タイガー・ウッズ、ローリー・マキロイ、スコッティ・シェフラーも訪れる聖地でもある。

そんな『ザ・キングダム』などでテーラーメイドは20年間にわたり、1100万発以上のドライバーショットデータを解析。そこから生まれたのが『Qi4D』に採用された3本の純正シャフトだった。阿部にシャフトについて話を聞くと、

「私も10年くらいフィッターをやっていますが、このシャフトは衝撃でした。そもそも純正シャフトでフィッティングをするという発想が新しい。また従来のシャフトフィッティングはキックポイントや重量が主役でしたが、『Qi4D』の3本の純正シャフトには先調子、中調子、元調子という概念はありません。あくまで1100万発のデータから分析した3つのスイングタイプにあった純正シャフトということです」

どういうスイングタイプでわかれているのか?

「簡単に説明するとヘッドの開閉量や開閉スピードが速いタイプ、遅いタイプ、中間タイプという3タイプです。速いタイプには先端がソフトな『HR』、遅いタイプは先端が硬い『LR』、中間タイプは『MR』になります。