松山英樹・小平智・石川遼。日本のヒーローたちのプレーを見逃すな！ZOZO Championship 2023 大会2日目レポート

松山選手でも力むんだ、と感じたバンカーショット

話を松山選手に戻します。
6番、180ヤードのパー3のティーショットを、松山選手と昨年覇者のキーガン・ブラッドリー選手は揃って手前のバンカーに入れました。

今日は最大瞬間風速16.5m/hの超強風が吹き荒れる中でのプレー。このホールは、右からの風が吹き抜けているのが良くわかり、万が一ドローが強く入ったら流されて左OBもあり得るシチュエーション。ドローボールのキーガン選手はちょっと弱めに打ったか、風に叩き落されたか。持ち球がフェードの松山選手は風に戻されてしまった様子でした。

そして、上位でプレーしているキーガン選手のバンカーショットは、テンポよくこなれたルーティンから、見事ピンに寄せて楽々パー。

対して松山選手は、バンカーやアプローチが本来大得意ですし、調子が良ければ余裕で同じくらい寄せて来るはず。ですが、なんだろう……何かルーティンが重い感じがしました。必要以上に準備に時間をかけたように感じられたショットは、ピンのだいぶ手前に落ちました。重心を落としすぎて腕の振りがスムーズにいかず、詰まったインパクトになっているように見えました。

そこで、あの松山選手でも、力むんだなと思いました。プレーの流れが良くない時は、自然と無駄なルーティンが増えてしまうし「これ以上落とせない」と意識すると、大事にいきすぎてテンポが悪くなるということはありますよね。

外から見ている他人事だから、こうやって好き勝手言えてしまうのは間違いないですし、私たちごときが何か言うのもおかしな話なのですが、世界のトップでも上手くいかないことがある。
それがゴルフなんだから、僕らが上手くいかないのは当たり前！だからこそ、上手くいった時はめちゃくちゃ喜んでいいし、仲間とナイスプレーを称え合いたいものだなと改めて感じました。

居残り練習で感じた覇気。明日は生まれ変わるかも？！

今日の松山選手は、残念ながら練習場で感じていた通りの結果になってしまいました。

ですが、ゴルフは1日でも変わります！！

ラウンド終了後の松山選手は練習場で、帽子も脱いで、怒りを丸出しにしながら体がちぎれるくらいの勢いでドライバーショットを打っていました。何球も、どんな球が出るかとか気にせず、とにかく思いっきり振りちぎって！打った後、興奮冷めやらぬ感じでクラブのグリップ側をキャディバッグに叩きつけるようにしていました。

凄い覇気を感じました。あんなプロゴルファーの姿、見たことありません。

きっと明日は、今日とは違う松山選手が見られることと思います！そう思って、みんなで声を出して応援しましょう！

ZOZOチャンピオンシップは動画が撮れるので、多くの人は動画を撮るのに必死で拍手や声援がちょっと少ないかな！と感じました。憧れの選手が目の前にいるのに、動画なんて撮っていたらもったいない！
まずは目に焼き付けて、動画を撮るのは“手に任せて”、絶対に生で見た方が良いですよ。

今日、会場で偶然友人に会いました。初めてのゴルフ観戦に仲間と来たそうなので、感想を聞くと「弾道がとにかくすごい！」と、感動したそうです。プロの美しい弾道、動画じゃ絶対伝わらないんだなぁ～！！

目で見て音や空気で感じて、本気の「これがゴルフだ！」をZOZOチャンピオンシップ2023で楽しみましょう！

おまけ：松山選手のラウンド前のアプローチ練習メモ

ラウンド前のアプローチ練習場では以下のような練習をしていました。
①短め20ヤード・低めの球　4球
②25～30ヤード・高めの球　3球
①を再度2球
②を再度2球

スピンの入れ方を変えて、グリーンにどのスピンがフィットするか、感覚を確かめているように感じました。

③バンカーショット　10球　
これも距離を変えて様々な球質を打ち分けていました。2球くらい入りそうなショットがありました。

④10～20ヤード　ラフから
6か所くらい、場所を変えて近くだったり遠くだったり、フェースを開いたり閉じたり。どちらかと言うとラフからは開いて高く上げるロブっぽいアプローチで寄せるイメージの練習でした。

私たちもラウンドの前には、いろんなことを試す練習をしておくのが良いと思います。本番では、さまざまなシチュエーションに遭遇しますし、それにどう対応できるかイメージを作っておく必要があります。

一般のゴルファーは、ただでさえアプローチを芝の上から打てる機会が少ないのですから、なるべくラウンドの際にはゴルフ場にアプローチ練習場があるかをチェックしておいて、ショットよりもアプローチを練習するつもりでコースに行くことをおススメします！

それでは、今回も最後まで読んでいただきありがとうございました！

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文・名取 確

逆上がりできないティーチングプロ（ペンネーム）
世田谷区在住。世田谷区喜多見で＜ゴルフのある人生を共に歩もう＞をテーマに、インドアゴルフ練習場EndlessGolfを運営しています。ティーチングプロと不動産業のリアル二刀流。一生ゴルフで感動し続けられる仲間をたくさん作りたい想いの溢れる40代です。

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