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プロゴルファーのクラブセッティング|ブルックス・ケプカ

2018/11/26 ゴルフトゥデイ 編集部

国内外のトッププロたちがどんなクラブで戦っているのかを紹介する「QPさんのじっくり見せて!!トッププロのクラブセッティング」のコーナー。今回は2017年・2018年と全米オープンを連覇し、29年振りとなる史上7人目の快挙を達成したブルックス・ケプカのクラブセッティングを紹介する。

【解説:関 雅史】
1974年9月生まれ。PGA公認ティーチングプロA級、クラブフィッター。国際ゴルフビジネス学院卒業。「QPさん」の愛称でゴルフメディアなどでも活躍中。東京・駒込でゴルフスタジオ「ゴルフフィールズ」を主宰。

欧州ツアーから “逆輸入”で 大ブレーク!ブルックス・ケプカ

ブルックス・ケプカ/Brooks Koepka(米国)
1990年5月3日生まれ。29歳。185㎝、84㎏。12年にプロに転向し、15年の「ウエスト・マネージメン トオープン」でPGAツアー初優勝。17年の「全米オープン」でメジャー初優勝を飾ると、今年は史上7人目の大会連覇を達成。

《大学卒業後は欧州ツアーへ!》
フロリダ生まれで、名門フロリダ州立大学からプロ転向を果たしたケプカ。最初に欧州の下部ツアーに挑戦し、1年目で優勝するなど活躍。そして欧州ツアーに昇格し、14年に「トルコ航空オープン」で初優勝。15年から本格的に米国PGAツアーに参戦。

今年1月には左手首を痛め、約3カ月の長期離脱をしていたケプカ。4月後半に復帰して、見事に「全米オープン」連覇を達成した

29年振り、史上7人目の快挙達成!ハイロフトの3Wで全米オープン連覇

今年も超ハードなコースコンディションになっていた全米オープンですが、この試合を連覇するのは大快挙ですね。昨年優勝したときのセッティングと比べると、ケプカはウッド系のクラブを変更していますね。

まず、ドライバーは昨年は『M2』を使っていましたが、今年前半は『M4』にして、さらに今年5月から『M3 460』にしています。実は、海外のトップ選手でも『M4』を『M3 460』に変更している選手が多いんです。

これは、ヘッドの特徴に関係があって、モデル名の流れでは『M1』の後継が『M3』で、『M2』が『M4』になっているのですが、実は今年の『M3 460』のヘッドの特性は昨年の『M2』に近い。『M4』はちょっと重心距離が長めになっていると思います。

それと注目は3番ウッドのロフト角です。昨年は通常の15度にしていますが、今年は3HL(ハイロフト)の16.5度にしています。これは、優勝争いをしたダスティン・ジョンソンも同じです。

3Wをハイロフトにするメリットとしては、16.5度にした3Wは、ちょっと閉じて打って飛距離を出したり、開いて打って上げる弾道も打てると距離と弾道のバリエーションを広げることができます。ハイロフトの3番ウッドは米国ツアーのトレンドになりそうです。

●ココがポイント
・ドライバーは「M4」から「M3」に!
・JPX900ツアーは米国限定モデル
・アイアン二刀流でユーティリティはなし!

全米オープン連覇を果たしたブルックス・ケプカのクラブセッティング

※写真は「セントリートーナメント オブ チャンピオンズ」の練習日に撮影したもの。練習日のためクラブは16本入っている。

ドライバー:M4 (テーラーメイド)

  • ロフト角/9.5度
  • シャフト/ディアマナ

今年の前半は『M4』を使用していたが、5月からドライバーを『M3 460』に変更し、全米オープンでも『M3 460』で優勝した。※写真は変更前の1月に撮影。

フェアウェイウッド:M2 ツアー(テーラーメイド)

  • ロフト角/16.5度
  • シャフト/ディアマナ D +80TX(ミツビシ)

昨年の全米オープンではロフト角15度を使っていたが、今年はロフト角16.5度の3HL(ハイロフト)に変更していた。

アイアン:JPX900ツアー(ミズノ)

  • 番手/4I-PW
  • シャフト/ダイナミックゴールドツアーイシュー(トゥルーテンパー)

米国限定で発売されているJPXアイアンのツアーモデル。実はこれは米国ミズノがケプカの好みに合わせて開発したモデルと言われている。

3番アイアン:ヴェイパーフライプロ(ナイキ)

  • シャフト/プロ95ツアースペックX(フジクラ)

ドライビングアイアンにはナイキの『ヴェイパーフライプロ』を使用。中空構造の低重心タイプだ。

ウェッジ:ボーケイSM7(アクシネットジャパン)

  • ロフト角/52°、56°、60°
  • シャフト/ダイナミックゴールド ツアーイシュー(トゥルーテンパー)

試合では52度、56度、60度の4度刻みのウェッジ。昨年は『SM6』を使っていたのを、今年は『SM7』にアップグレード。

パター:スコッティ キャメロン セレクト ニューポート2 ツアーオンリーT10 (タイトリスト)

かつてナイキ契約時はナイキパターを使っていたが、ナイキがクラブ事業を撤退した16年秋に変更。

GOLF TODAY本誌 No.554 136〜137ページより

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