PING(ピン)のマッスルバックアイアンBluePrintをコースで打ってみた!
PING(ピン)から間もなく発売予定のBluePrintアイアン。かなりヘッドが小ぶりなマッスルバックアイアンで、今まで一貫して優しいクラブを作ってきたPINGが、こんな難しそうなクラブを作るなんて正直驚きました。
でも、そこはPINGのことですから、なんか仕掛けがあって、難しそうに見えても、実は優しく打てるようになってるんでしょ?なんて思うわけです。
しかしですよ、このBluePrintアイアン、何の仕掛けもないペラペラのマッスルバック。PINGさんも「一部の上級者向けアイアン」って言い切っちゃってる。
そんなクラブを僕たちアマチュアが打てるわけないじゃ~んと思ったのですが、なんと驚きのニュースが。女子プロの比嘉真美子プロと成田美寿々プロがこのペラペラのBluePrintアイアンを使ってるっていうじゃないですか!
女子プロが使ってるんなら、もしかして僕でも使えるんじゃないの?ってことで、クラブはコースで打たなきゃ分からない。早速ゴルフバカイラストレーターの野村タケオとプラスハンデのトップアマが試打してみました!
撮影/野村タケオ
BluePrintってどんなアイアン?
PING初の軟鉄鍛造マッスルバックアイアン。ストレートネックのコンパクトヘッドで、一部の上級者やツアープレーヤーなどの打点が安定しているゴルファー向けのアイアン。8620カーボンスチールを採用した精密鍛造製法で上級者を満足させる柔らかい打感を実現している。
すでにPING契約のプロが多く使用しており、ルイ・ウェストヘーゼンとミゲル・アンヘル・ヒメネスがツアーで勝利を上げている。PING契約でこのアイアンを使うトニー・フィナウは「このアイアンで出来ないことはない」と言うほど、その操作性の高さを評価している。
BluePrintアイアンを試打したのはこの二人
左:佐藤順。ハンデ+1のトップアマ。ヘッドスピード47。ほぼストレートで軽く右に曲がるフェードヒッター。ドライバー飛距離は270ヤード前後。栃木県佐野市のゴルフショップ「アフターゴルフ」店長。
右:野村タケオ。ヘッドスピード42くらい。いかにもアマチュアなスイングで、捕まえるのがあまり上手くないフェードヒッター。スピン量が多め。ドライバー飛距離240ヤードくらい。ゴルフバカイラストレーター。
BluePrintアイアンをまずはパー3で使ってみた
野村「いや~このBluePrintアイアン、本当に格好いいよね。こういうアイアンを使いこなせたら楽しいだろうし、ちょっと威張れるよね」
佐藤「本当にヘッドは小さいし、ソールも薄いですね。最近のマッスルバックの中でも、かなりヘッドは小さいと思います」
野村「僕はね発表会のときに室内で試打はしてるんだよ。その時は意外に打てるな~って感じだったんだけど、やっぱ人工芝の真っ平らなライから打ててもあまり参考にならないよね。コースで実際に打つとやっぱ難しいんじゃないかなと思うわけ」
佐藤「たしかにこの見た目だとけっこうタフな感じはしますね。でもこのトゥ側に付いているネジみたいなのは何なんですか?」
野村「それね、僕も気になって聞いてみたんだけど、どうやらただのウェイトらしくて、一応ネック側の重量とトゥのネジで少しだけミスヒットへの寛容性を上げているらしいんだよ」
佐藤「そうなんですか。一応少しだけ優しさをアップさせているんですね。それでもけっこう手強そうですけどね」
野村「とりあえずパー3でティアップして打ってみようよ。借りているのは7番アイアンなので、いつもの自分の7番アイアンの距離から打ってみて、どのくらい飛距離差が出るのか試してみたいし。順ちゃんの7番の距離ってどのくらい?」
佐藤「僕は170ヤードくらいですかね。」
野村「飛ぶね・・・。じゃあピンまで170ヤードのところから打ってみようよ。僕は155ヤードくらいだから、その辺りから打ってみる」
ビシッ
野村「おー!ボールは上がるね。しかも距離もしっかり出てるような気がする。ピンの横まで飛んでるよ。僕の使っているアイアンは7番でロフトが30度なんだけど、このBluePrintは34度。だから最低でも5ヤードくらいは飛距離が落ちると思っていたんだけど、同じくらい飛んでるよ。不思議だな~」
佐藤「僕もピンハイまでしっかりと飛んでいるので、飛距離は出ていますね。ロフトの割には飛距離が出ている気がします。球もけっこう強いですね」
野村「3球打って1発目はちょっと力んで引っ掛けたけど、2球目と3球目はしっかりとグリーンオンしたし、2球目なんてピンよりも少し奥まで飛んでるよ」
佐藤「僕も1発めは少し右に出してしまいましたが、後の2発はしっかりと3メートル以内に乗せることが出来ました。飛距離もしっかり出ますが、コントロール性は高いですね。そして打感が気持ちいい」
野村「ティアップして打つ分には、十分使えるって気がするな~」
ラフや傾斜からでも打てるのか?
野村「じゃあ今度はラフから打ってみようよ。しかもちょっと斜面とかから。これはさすがに難しいと思うけど」
佐藤「そうですね、ラフでどのくらい抜けてくれるのかってのは興味ありますね」
野村「さっきのパー3みたいに順ちゃんは170ヤードの斜面ラフから打ってもらって、僕は155ヤードの斜面ラフから打ってみるよ。」
ビシッ
野村「けっこう深いラフでつま先さがりなのに、順ちゃん良い球打ってるね~。しっかりと高さも出てるし、距離も出てるよ。やっぱ上手いな~」
佐藤「やっぱヘッドが小さいからか、抜けがかなり良いですね。けっこう芝に沈めて打ってみましたが、ちゃんとボールにコンタクト出来ました」
野村「僕もラフでつま先下がり左足下がりの難しいライから打ちましたが、本当に抜けが良いし、しっかりとボールが捕まって飛距離も出てるよ。ピンまでちゃんと届いているし」
佐藤「野村さんも良い球打ってましたよね。このアイアン、見た目よりもかなり使いやすいし、難しいアイアンではないように感じます」
野村「僕も予想以上に打ててびっくりしてる。ティアップしてだけじゃなく、斜面のラフからでもこんなに打ちやすいってのは本当に意外だよ。ラフでの抜けが本当に良いよね」
佐藤「僕はこのアイアンを5番からバッグに入れてラウンドしてみたいですね。かなり好印象です」
野村「僕もラウンドで使ってみたいけど、7番だから打てたのかな~って気もする。さすがに5番だと難しそうだし、1ラウンド使ったらミスショットも出そうだな~」
佐藤「野村さんも良い球打ってたから、十分使えるんじゃないかと思いますけどね。やっぱこういうクラブを使うと楽しいです」
野村「プラスハンデの順ちゃんなら完璧に打ちこなせるだろうね。なんせ順ちゃんみたいなゴルファー向けに作られたアイアンだし。でも僕もほんのちょっと背伸びしたら使えるような気がするな~。今までのマッスルバックに対する難しくて手に負えないってイメージが無くなったよ。飛距離が出たのには驚いたし、捕まった球が打ちやすいんだよね。無謀だと分かっていながらも欲しくなっている僕がいるよ(笑)」
佐藤「じゃあ買っちゃいますか!女子プロとお揃いになりますよ(笑)」
野村「でもちょっとお高いのよね。でも本当にカッコ良いアイアンだから、これがバッグに入っていたら良いな~なんた思うよね。比嘉真美子ちゃんはこのBluePrintと優しいi500アイアンのコンボにしているらしいから、僕も5番6番はi500にしたら十分使えるかも・・・って、買わないから!」
佐藤「そんなこと言って、8月の発売日にはバッグの中に入ってるんじゃないですか~」
野村「とりあえず今度フルセット借りてみてコースで試してみるわ(笑)」
BluePrintアイアンは一度打ってみる価値あるかも
打つ前は確実に僕にはハードスペックだと思っていましたが、ティアップしてのショットは自分のアイアンよりも飛んでるんじゃないかってくらいのナイスショットが打てたし、ラフからも抜群の抜けの良さでとても打ちやすかったです。
飛距離が自分のアイアンよりも落ちるのは当然と覚悟していましたが、逆に飛んでるくらいなのには驚きました。なんで飛ぶんでしょうかね?
実際に1ラウンドをこのアイアンを使ってみたら、さすがにミスショットはいくつか出るんでしょうが、手に負えないような難しさは感じませんでした。たしかにこのアイアンの性能を100%発揮するには僕の腕では足りないのでしょうが、ある程度のミート率があれば使えるアイアンのような気がしました。
これでいろんな球を操っていいスコアが出せたら楽しいんだろうな~って思わせてくれるアイアンです。機会があれば一度打ってみると、みなさんも意外と打てることに驚くかもしれませんよ。
僕はもう少し安かったら確実に買っちゃってるような気がします。危ない危ない(笑)
(取材・文)ゴルフバカイラストレーター野村タケオ
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