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PING(ピン)最新ドライバー「G410LST」を試打レポート!

2019/06/02 ゴルフサプリ編集部

野村タケオの新製品を打ってみたタイトル画像

2年前には日本ツアーの賞金王と賞金女王が使っていたことで話題になったPING(ピン)のG400ドライバー。その後継モデルであるG410シリーズが今年の初めに発表され、早くもツアーで優勝するなど結果を残しています。

しかし前作G400では3種類のヘッドが用意されていたのですが、G410ではロースピンモデルのLSTだけがラインナップから外れていました。

G400LSTはプロの使用率も高く「名器」との呼び声も高かったモデル。そんなG400LSTの後継モデルであるG410LSTがやっと発売されることとなり、その発表会があったので、G400LSTユーザーでもあるゴルフバカイラストレーターの野村タケオが発表会に侵入してガッツリと試打してきました!

撮影/野村タケオ

G400LSTモデルのヘッドアップ写真

そもそもLSTってどんなモデルのドライバー?

G410シリーズにはすでにG410PlusとG410SFTというモデルがあります。Plusはベースとなるノーマルモデルで、SFTはPlusよりもヒール寄りに重心を持ってくることで捕まりを良くしたモデル。

LSTはPlusよりも重心をフェースよりにして、スピン量を少なく、強弾道が打てるモデルとなっています。

細かい数値でで言うと、Plusよりも約5%重心が前に設定されており、PINGのテストでは200~400回転ほどスピン量が少なくなるようです。

G400LSTモデルの2種類のヘッドアップ写真
左がG410LSTで右がノーマルモデルのPlus。カラーリングなど少しだけデザインが違いますね。

G410LSTは前作のG400LSTからどこが進化したの?

前作との違いの話の前に、なぜこのLSTモデルだけ発売が少し遅れたのかって話を。

PINGという会社は「あきらかに前作よりも優れていないものは発売しない」的な考えを持っている会社で、確実に数値的に前作を上回っていないものは新製品として出さないことをポリシーとしているんです。

ということは、前作のG400LSTを超えるものを作るのに時間がかかったということなんじゃないでしょうか。それだけ前作の完成度が高かったということも言えるでしょう。

しかしその前作をついに超える新製品ができたというのがG410LSTなわけですから、これは期待してしまいますよね。

では前作より優れている部分は何なのか?まずは慣性モーメントが約3%アップしています。これにより前作よりもミスヒットに強く曲がりにくくなっている。そして弾道調整機能が搭載され、さらに色んなタイプのゴルファーがLSTを使えるようになりました。

もともとLSTというモデルはあまり捕まりの良くないモデルで、スライサーにはちょっと難しかったのですが、今回のLSTは重心位置を最適にすることで、今までのLSTの中で一番捕まるモデルとなっています。それでも捕まらない人は弾道調整機能でドローポジションにすることで、さらに捕まえることが出来るようになっています。

スピン量は少なくしたいけれども、今までのLSTは捕まらないので使えなかった人にも、今回のLSTは使えるようになっているんじゃないでしょうか。また、左が怖いハードヒッターやドローヒッターはフェードポジションにすることで左へのミスを恐れることなく振り切ることが出来ます。

細かい部分ではクラウン部分にある「タービュレーター」とやバレる空域抵抗を抑制する突起もさらに効果が出るようになっていますし、フェースもさらにたわみが大きいフォージドフェースになっています。ヘッド内部にはサウンドリブを搭載し、心地いい打音になるように調整されています。

このようにいろんな部分で前作よりも進化しているのがG410LSTなんですね。

クラウン部分のタービュレーターとヘッド後方の弾道調整ウェイト

PING最新モデル「G410LST」ドライバーを試打!

どこが進化したとか言われても、クラブは打ってみてナンボじゃーい!ってことで、さっそく試打させてもらいました!

まずは純正シャフトのALTA J CB REDのSとロフト10.5度の組み合わせ。これは普通に球は上がるし、たしかに以前のLSTよりも捕まりが良いです。

シャフトがいい感じにしなってくれて、シャフトの動きでも多少捕まえるような感じですが、ヘッドも前作よりは捕まえてくれますね。打感は少し柔らかくなっているように感じました。

僕はもとから球が少し高めなのと、スピン量が多いタイプなので、このスペックではちょっとスピン量が多めに出てしまい、だいたい平均で2900回転くらいでした。

G410LSTのドライバー試打している後ろ姿写真

次にもう少し弾道を抑えて、スピン量も減らしたいということで少しハード目のシャフトTOUR173−65に挿し替えて、ロフトも9度にしてみました。これがドンピシャ。

打ち出しがいい感じの中高弾道になって、球筋はほぼストレートかほんの少しフェード。スピン量も2500回転くらいに減ったのでデータ上もランが出てトータル250ヤードを越えました。

この日の試打はトラックマンでの計測だったのですが、トラックマンはなかなか数値が厳しいのだけど、それで250ヤードオーバーは僕としてはかなり満足できる数値です。

G400LSTを使っていた僕としては待望の後継モデルということで、確実にこれは買います!

PING「G410LST」ドライバーは、どんな人におすすめ?

捕まりが良くなったとは言え、G410シリーズの中では一番捕まらないヘッドだし弾道も一番低いモデルですから、やはりある程度ヘッドスピードがあって吹け上がりを抑えたいという人向きではあると思います。

多くの一般的なゴルファーはおそらくG410Plusのほうが楽に打てて、結果も良いのではないでしょうか。ただし歴代のLSTモデルに比べると確実に捕まりはよくなっていますし、弾道調整機能が搭載されたことで、今までよりも使えるゴルファーは増えたのではないでしょうか。

LSTは自分にはちょっと無理と思っていた人も一度試して見る価値はあると思います。前作のLSTを使っていた人は、確実にやさしさがアップしていると思いますので、より楽に強弾道が打てるようになっているんじゃないでしょうか。

野村タケオがクラブを2本持ってクラブを見せるようにしている写真

G410シリーズはすでに多くのプロが実戦投入しており、優勝という結果も多く残しています。

前作でプロの使用率も高かったG400LSTの後継モデルであるG410LSTが発表された今、どのような実績を上げていくのか非常に楽しみですね。

(取材・文)ゴルフバカイラストレーター野村タケオ

野村タケオの自画像イラスト,親指立ててナイスのサイン


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