タイガー・ウッズがZOZO会場でニューボールの感想をくれた!
重視するのは、ソフトな打感とショートゲームのコントロール性能
来年の発売が予想されるブリヂストンスポーツの新しい「TOUR B XS」。そのプロトタイプのテストを来日前に行ったというタイガー・ウッズから、ZOZO CHAMPIONSHIPの会場で感想を聞くことができた。
新しい「TOUR B XS」と思われるニューボールのテストが佳境を迎えており、タイガー・ウッズもプロトタイプを複数回テスト済みとの情報を聞きつけ、ZOZO CHAMPIONSHIPでタイガー・ウッズにひと言感想をもらえる機会を窺っていたのだが……、なかなか近づくことができず、意気消沈していたところに朗報が入った。ブリヂストンスポーツの技術開発部部長の甲斐さんが、タイガー本人からコメントをもらってきてくれたのだ。はたして、ニューボールに対するタイガーの評価はいかに?
「思い描いた“ウィンドウ”に収まるし、パット時のサウンドも良いね」(タイガー)
プロトタイプを持ってニッコリ(撮影:ブリヂストンスポーツ広報部)
インタビュアー(以降I):「今日はニューボールのプロトタイプの中から、あなたが選んだボールを持ってきました」
タイガー(以降T):「僕が気に入ったボールだよね」
I:「そうです。11月中旬から供給できますので、それ以降は使用可能です」(まだUSGAの認可が出ていないため、会場では練習日のみ使用可能だった)
T:「これからは、このボールで練習を重ねていくよ。テストをしていく中で、このボールが飛ぶことに気づいたんだ。だけど、グリーン周りのスピン量は、今使っているボールと同じくらいで、ショートアイアンも“ウインドウ”の中に収まる。これはよく話していることだけど、最も重要なことはサウンドがとても良いということだ。 パットをしっかり(強く)打ちたいのでクリッキーな音は好きではないんだ。それに、 パッティングからアプローチまで、ショートゲーム全般のコントロール性能が進化した上に、飛距離も伸びた。素晴らしいことだよね。新しいボールは飛距離が伸びて、ショートゲームもコントロールできる。普通は飛距離を優先すると、グリーン周りの性能をギブアップするのだけれど、このボールはそのどちらも持ってる」
左がタイガーとともにボールの開発を行っているブリヂストンスポーツの技術開発部部長の甲斐さん
I:「ゴルフボールの性能のチェックの際にウインドウといっていたが、具体的にはどんなことですか」
T:「ウィンドウはビルの窓に向かって打つようなイメージだね。自分は左目が利き目なので、インパクトを見た後に遅れて顔を上げるから、イメージした所にボールが行ってないと不安になるんだ。だから、各番手で自分が思い描いたウィンドウをボールが通過することがとても重要。ボールのスピードと高さがウィンドウに合わないと、そのボールは僕には合っていないと感じてしまうんだ。年々ボールの飛距離性能は進化し、速いスピードでウィンドウに到達するようになっているが、高さ(スピン性能)も大切なんだ。ショートアイアンはしっかりスピンがかかり、ロングアイアンではしっかり高さが出るボールを僕は求めている。特にアプローチでは打ち出しが低めに出て、スピンが強くかからないとアグレッシブに攻められない。スピンが少なく、ポップアップしてしまうボールではダメなんだ。スピンを抑えることは自分の打ち方でいくらでもできるから、とにかくスピンが良くかかるボールが自分は好きだね」
「ボールのおかげで、僕は飛距離を維持できているんだ」(タイガー)
T:「新しくなるボールのおかげでスピードも飛距離も維持できているね。だから昔みたいに速くは振れなくなっているけど、飛距離は維持できている。若い時はドライバーで296か298ヤードくらいだったが、むしろ今は300ヤードを少し超えるくらい。
I:「アマチュアのボール選びへのアドバイスは?」
T:「プレー頻度が多い人はスピンがかかるボールがいいかもしれない。頻度少なければ少しでも飛距離が出せるものが良いのではないかな。自分はアイアンでのコントロール性能を最も重視して選んでいるよ。普通はそうすると、ティからの飛距離は少し落ちるものだけど、ブリヂストンのボールは逆に年々飛距離も伸びてきているんだ。
今は様々なカバー、コア、コンプレッションなどの構造があり、様々なヘッドスピードにも対応できるボールがあるから、我々プロ以上にアマチュアには恩恵が大きくなっているね」
忙しいスケジュールの合間に、たっぷり5分ほど話をしてくれたタイガー・ウッズ。新しいボールの仕上がりは上々のようだ。そして、タイガーが話していたように、新しい「TOUR B XS」はスピン性能だけでなく、飛距離性能もグンッと向上しているとか。タイガーが太鼓判を押すブリヂストンスポーツのニューボール、早くコースで打ちたいものである。
取材・文:ゴルフトゥデイ編集部 角田柊二
写真:相田克己、田辺安啓
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