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渋野日向子の米女子ツアー・メンバー登録見送り。最も悲しんだのは米女子ツアー!?

“長期続投“が決定したLPGAコミッショナー、マイク・ワン。次の10年でLPGA完全復活なるか!?

2020/01/28 ゴルフトゥデイ 編集部

瀕死状態だったLPGAを10年かけて再生させてきたLPGAコミッショナー、マイク・ワン氏。昨年11月の米女子ツアー最終戦の会場で、今後もコミッショナーを続投することを発表した。
この10年、苦戦を強いられてきた敏腕コミッショナーは、圧倒的に強い鈴木愛のような自国プレーヤーや渋野日向子を筆頭とした黄金世代等の若手の躍動もあって、おおいに盛り上がるJLPGAをどう見るのだろうか。

他ツアーとの連携強化による効果が、着実に効果を出し始めている

2019年11月、米女子ツアーの最終戦「CMEグループツアー選手権」の会場では、2020年シーズンの試合スケジュールが発表された。それと同時に、2010年から10年間にわたり、現在のコミッショナーの職に就いているマイク・ワン氏がLPGAとコミッショナー職の“長期延長契約”を交わしたという発表があった。

「長期」という言葉を使い、明確な年限は示さなかったものの、昨シーズンが契約最終年の10年目だったということもあって、今後もワン氏がLPGAの舵取りを行うことが明らかになった。

ワン氏はスポーツ用品販売会社やP&Gなどの役員を歴任してきた実務家だが、朗らかでポジティブな性格もあって選手からの信頼は厚い。評判の悪かった前コミッショナーの影響で長年LPGAを支えてきたスポンサーが離れるなどしたため、ワン氏にバトンタッチされたばかりの2009年頃の運営が危機に陥っていた米女子ツアーは、まさに瀕死の状態だった。

ワン氏は「最初の5年は地盤固めのフェーズ、後半の5年は拡大のフェーズ」と位置付けてツアーの運営を行ってきた結果、現在のLPGAはアジア圏でのプレゼンスの拡大やPGAツアー、PGAオブアメリカなどといった団体との提携関係を結ぶなど、確実に結果が出始めている。事実、最終戦の「CMEグローブツアー選手権」の賞金総額は500万ドル、優勝賞金150万ドルとなり、男子ツアーに負けない賞金額の試合も登場させている。

才能ある選手がプレーしたくなるツアー運営が、今後の課題か

引き続きLPGAと長期契約を結んだマイク・ワン氏。新たな10年をどのような計画で進めていくのか。

そんなワン氏の最初の仕事となったのは、LET(欧州女子ツアー)との連携強化だった。今後は両ツアーから同数の選手代表理事を選出し、両ツアーの共同運営ルールを取り決め、ジョイントベンチャーを拡大していく予定だ。

しかし、ワン氏はこうも強調する。

「これはLPGAがヨーロッパでお金儲けをするということではない。ヨーロッパで生まれたお金はヨーロッパにすべて残し、アメリカには持っていかない。目的は、ヨーロッパの選手が自由にアメリカでプレーできる道を作っていくことだ」

そこで気になるのが、人気も運営も成功しているJLPGA(日本女子ツアー)との関係だ。昨年、渋野日向子が全英女子オープンで優勝し、米ツアーのメンバー登録ができる権利を得たにもかかわらず米ツアーのメンバー登録を見送ったのは周知の通り。渋野日向子がLPGAのメンバーになれば、日本のファンからの注目も一気に高まるはずなのだが、この点に関してどう考えているのか直接質問してみると、ワン氏の答えは以下の通りだった。

「JLPGAは素晴らしいの一言です。私がコミッショナーになった10年前、日本女子ツアーの試合数は36で、今年は39試合だったはずです。スポンサーも変わらずサポートしており、女子ゴルフを大切にしていると感じられます。これは韓国やタイでも同様だと思います。米女子ツアーとの関係もこれまでずっと良い関係を築けてきたと思っています。将来的には、才能のある選手に選択の幅か広がれば良いと考えています。電車で会場に行けて、毎週自宅に帰れる日本の方が良いと考える選手が日本でプレーできるのならそれが良く、もっと大きな目標に挑戦したいと思う選手はスーツケースを持ってLPGAに来れるという選択肢が用意されているのなら最高ではないでしょうか。」

ワン氏の言葉をどのように受け取るかはそれぞれかもしれないが、「才能ある選手がどのツアーでもプレーできるように門戸を広げたい」という考えは一考に値するはずである。

この20年、日本女子ツアーは魅力的な選手たちの登場、存在によって幸福なツアー運営を享受している。この間に、組織運営の質をどこまで高められるかが、この先の未来を決定づけるだろう。

取材:田辺安啓
編集:角田柊二
写真:田辺安啓、岩本芳弘

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