渋野日向子、大観衆を笑顔にしたチップインの裏に。
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満面のスマイルを見せたのは渋野よりも、応援する大ギャラリーの方だった。3日間で約2万5000人の観客数を記録した「デサントレディース」。
最終日は15番までに7バーディを奪い、16番のチップインバーディで単独トップに立つと、ギャラリーからは鳴り止まない拍手が起きていた。
渋野日向子
1998年11月15日生まれ。
165cm。岡山県出身。「AIG全英女子オープン」では42年ぶりの日本人海外メジャー優勝を達成。国内ツアーでも今季3勝をマーク。
渋野日向子|大観衆を笑顔にしたチップインの裏に。
◉ 2019年9月22日
◉ デサントレディース東海クラシック
◉ 新南愛知CC美浜コース(愛知県)
「イチバン練習してきた」小技で大逆転優勝!!
深いラフ、しかも逆目。ピンまで15ヤードの難しいアプローチだったが、渋野はいつも通りアドレスするとすぐに打った。基本通りのピッチエンドランでグリーン上でボールがコロがりはじめると、観客から「入れ!」「入って!」という声が上がるなか、完璧なラインでチップインを決めた。
渋野がシーズン前のオフに最も練習していたのがアプローチだった。9月上旬にインタビューしたときには、「アプローチは死ぬほどやりましたよ(笑)。オフシーズンはほとんどウェッジしかやっていないくらいです。片手打ちの練習も必死にやりました」
青木翔コーチに聞くと、「特に基本的なピッチエンドランを徹底的にやりましたね。難しい技ではなくて、とにかく基本のピッチエンドラン。アプローチの土台となる技があれば揺らぐことがなくなりますから」
今年は国内ツアーで3勝を挙げているが、パーオン率は24位と決して高くない。それをカバーしてきたのがアプローチとパッティングだった。最終日も小技が冴えて、トップの申ジエとの8打差を逆転する劇的な優勝だったが、あの申ジエから逆転優勝を奪える日本人選手はそうそういない。この優勝で賞金は1億円を突破。賞金女王争いでもトップに立つ申ジエを逆転する予感がした優勝だった。
GOLF TODAY本誌 No.569 10〜11ページより
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