1. TOP メニュー
  2. HOTニュース
  3. 国内ニュース
  4. 大注目の美人実力派ルーキー安田祐香の、実は「かなり高い」目標!

大注目の美人実力派ルーキー安田祐香の、実は「かなり高い」目標!

「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.20

2020/04/05 ゴルフサプリ編集部

プロ1年目の目標として「常に30位以内」を掲げた安田祐香。一見、控え目な数字に思えるが、実はこれ、驚くくらいに高いハードルなのだ。

大注目の美人実力派ルーキー安田祐香の、実は「かなり高い」目標!

安田は在籍する大手前大学主催の激励会で「優勝はしたいなと思いますが、予選落ちを少なくして常に30位以内に」と目標を口にしたという。これについて「現実路線」と評するメディアもあったが、本当にそうだろうか。データ的には「常に30位以内」というのは実現するのが非常に難しい目標なのである。

試合数もプロの人数も少なかった黎明期であればシーズン中に出場したすべての試合で30位以内に入る選手はそれなりにいた。たとえば絶対的女王だった樋口久子はトーナメントが始まった1967年から74年まで出場全試合で30位以内だった。75年に一度棄権があって途切れたが、76年から81年まで再び出場全試合30位以内を達成している。

だが、ツアー制度が施行された1988年以降に絞れば年間出場全試合30位以内は激減する。全日程の50%以上出場していることを条件にすると、昨年までの32年間で森口祐子(88年)、不動裕理(04、05年)、横峯さくら(08年)、アンソンジュ(10年)、申ジエ(18年)の5人が計6回達成しているだけなのだ。この5人は全員が通算20勝以上している。それくらいの実力がないとクリアできないということである。

年間優勝回数と比較してみよう。安田のような新人が「年間5勝」を目標にすると、「ビッグマウスだ」と叩かれるかもしれない。だが、88年以降で年間5勝以上は24例もある。確率論でいえば「常に30位以内」よりもずっと現実的な目標なのだ。

新型コロナウイルス感染拡大の影響でツアー開幕がいつになるか分からないが、もし安田が今季、「常に30位以内」の目標を達成した暁には歴史的快挙と讃えてもいいのではないだろうか。

出場全試合30位以内を達成した選手

選手名 出場数 賞金ランク
森口祐子 1988年 24試合 11位
不動裕理 2004年 23試合 1位
不動裕理 2005年 24試合 1位
横峯さくら 2008年 29試合 3位
アンソンジュ 2010年 27試合 1位
申ジエ 2018年 27試合 2位


文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。



いまどきツアーをデータ斬り!
←円熟味を増したマキロイが、ノーマン、ウッズに続く快挙達成!
度肝を抜く!米ツアーの「ロンゲストドライブ」データ→

 Vol.19(前回)へ Vol.21(次回)へ

シリーズ一覧へ