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プロゴルファーのクラブセッティング|ローリー・マキロイ

2020/02/03 ゴルフサプリ編集部

国内外のトッププロたちがどんなクラブで戦っているのかを紹介する「QPさんのじっくり見せて!!トッププロのクラブセッティング」のコーナー。今回は、ローリー・マキロイのクラブセッティングを紹介する。

関 雅史
1974年9月生まれ。PGA公認ティーチングプロA級、クラブフィッター。国際ゴルフビジネス学院卒業。「QPさん」の愛称でゴルフメディアなどでも活躍中。東京・駒込でゴルフスタジオ「ゴルフフィールズ」を主宰。

ローリー・マキロイ|完全復活した天才が2020年はグランドスラムへ

PGAツアーでも最高峰の飛距離!

過去に2年連続で米国PGAツアーの平均飛距離1位になるなど、世界トップクラスの飛距離が魅力のマキロイ。現役PGAツアーの選手でもマキロイのスイングに憧れる選手は多い。

ローリー・マキロイ
(北アイルランド)
1989年5月4日生まれ。178㎝。2007年に世界アマランク1位になり、同年9月にプロ転向するとメジャー4勝を含む、米国ツアー18勝、欧州ツアー13勝をマーク。19年は2度目の米国ツアー年間王者になった。

例年ならシーズン前半は欧州ツアーに出場していたマキロイだが、18-19年シーズンは1月から米国PGAツアーに専念し、年間王者に輝いた。

2度目の年間王者で第2の全盛期へ!ローリー・マキロイ

超浅重心クラブと3本ウェッジで最強に

昨シーズンはPGAツアーの年間王者になったマキロイですが、セッティングを見てもフルスイングするクラブに関しては絶対の自信を持っているのがわかります。それはドライバー、5W、アイアンがすべて超・浅重心タイプのクラブになっているからです。3Wは『M6』なので極端な浅重心ではありませんが、それは高さを出したい狙いだと思いますし、昨シーズンも序盤戦は3W自体を抜いている試合も多かったです。基本的にはフルショットするクラブに関しては、自分のスイングでボールをつかまえて上げることができるので、重心が浅いヘッドと相性が良いと思います。

逆にウェッジの組み合わせを見ると、ショートゲームを強化しているのがわかります。普通なら5Wと4番アイアンの間にユーティリティを入れますが、マキロイはユーティリティを入れずに単品ウェッジを4度刻みで3本入れています。それは、細かい距離感やフェースの開き方をフィーリングではなく、クラブを変えて合わせたいからだと思います。このウェッジを増やして、ショートゲームでのミスを減らしたことが昨シーズンの成功につながったと思います。

\ココがポイント/

  • ロフト9度の『M5』は超・叩けるヘッド
  • 4番アイアンだけハーフキャビティ
  • ウェッジは4度ピッチで3本

ローリー・マキロイのクラブセッティング|FWもアイアンも二刀流に!

ドライバー:M5(テーラーメイド)

M5(テーラーメイド)
●ロフト角/9度
●シャフト/KUROKAGE XTS 70TX

タイガー・ウッズ、ダスティン・ジョンソン、ジョン・ラームなど、多くのトップ選手が使用している『M5』。ロフトは9度でウェイトポジションはニュートラルの設定になっている。

フェアウェイウッド:3W=M6(テーラーメイド)/5W=M5(テーラーメイド)

3W/M6(テーラーメイド)
5W/M5(テーラーメイド)

●ロフト角/15、19度
●シャフト/ TENSEI CK プロホワイト

3Wが『M6』、5Wの『M5』の組み合わせ。『M5』はツアーモデルとしては異例のチタン素材のフェアウェイウッドになっている。

アイアン:P750(テーラーメイド)/P730(テーラーメイド)

P750(テーラーメイド)
●ロフト角/23度
●シャフト/プロジェクトX ライフル7.0

4番アイアンだけがハーフキャビティの『P750』。軟鉄鍛造タイプのアイアンだが、トゥ側にタングステンを内蔵して、番手別に最適重心にしている。

P730(テーラーメイド)
●ロフト角(7I)/35度
●シャフト/プロジェクトX ライフル7.0

超本格派の1ピースの軟鉄鍛造アイアンは、テーラーメイド契約プロのリクエストから生まれたモデル。ツアープロ好みの形状だけでなく、ソフトな打感も魅力。

ウェッジ:ミルドグラインド(テーラーメイド)

ミルドグラインド(テーラーメイド)
●ロフト角/52度、56度、60度
●シャフト/プロジェクトX ライフル6.5

2010年頃までは54度と58度の2本セットだったが、2012年以降は単品ウェッジだけで3本になり、60度以上のウェッジを追加するようになった。

パター:スパイダーXカッパー(テーラーメイド)

スパイダーXカッパー(テーラーメイド)
かつてはブレードタイプや小さめのマレットタイプをエースにしていたマキロイだが、昨シーズンはスパイダーXが完全にエースパターとなり、パッティングが好調だった。

顔が似てる!?
ヘッドカバーはセントバーナード

長年、マキロイが愛用しているのがセントバーナードのヘッドカバー。実は、このセントバーナードはマキロイの顔をイメージして作られているらしいが、確かに目元と鼻がちょっと似ているかも……。

取材トーナメント/ZOZO CHAMPIONSHIP

GOLF TODAY本誌 No.572 144〜145ページより

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