ギャラリー増加とともに、優勝スコアもうなぎのぼり!!
「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.23
昨年の女子ツアーは好スコアでの優勝が相次いだ。優勝スコアの平均は12.2アンダー。これは、女子ツアー史上最高の記録だった。
ギャラリー増加とともに、優勝スコアもうなぎのぼり!!
“しぶこフィーバー”もあって観客数がグッと増えた昨年の女子ツアー。大ギャラリーの声援に後押しされるかのように、優勝スコアもうなぎのぼりだった。日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯で畑岡奈紗が大会新記録の18アンダーをマークし、渋野日向子は大王製紙エリエールレディスでシーズン最多アンダーとなる19アンダーで勝利をつかむなどして優勝スコアの平均は12.2アンダーに達した。女子ツアーは2017年に11.6アンダー、2018年に11.8アンダーと立て続けに新記録を出していたが、これで3年連続の記録更新となったのである。
今から50年ほど前、初期の女子ツアーはオーバーパーでの優勝が当たり前だった。会員数が増え、レベルが上がるにしたがってアンダーパーで回らないと優勝できない大会が増えていく。やがて、勝つには2ケタアンダーが必要な時代に突入。2009年に初めて平均優勝スコアが10アンダーを上回った。年によって上下動はあるが、基本的には右肩上がり。そしてここ3年はひときわ伸びているというわけだ。さまざまな理由あるだろうが、やはり選手自体のレベルアップが大きな要因であることは間違いない。
一方で男子ツアーは長い間、12〜14アンダーあたりで横ばい状態。両者の差はグングン縮まっている。
2009年以降の女子ツアー年間平均優勝スコア
年 | スコア |
---|---|
2009年 | −10.3 |
2010年 | −9.9 |
2011年 | −9.1 |
2012年 | −10.4 |
2013年 | −10.8 |
2014年 | −11.1 |
2015年 | −10.6 |
2016年 | −10.5 |
2017年 | −11.6 |
2018年 | −11.8 |
2019年 | −12.2 |
文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
撮影トーナメント/2019リコーカップ
撮影/相田克己