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国内女子ツアーの“悪夢4パット”率とは?

「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.29

2020/06/07 ゴルフサプリ編集部

アベレージゴルファーが1日に何度も3パットをやらかしてしまうのは当たり前。時には4パットということもあるだろう。では、プロはどうなのか。国内女子ツアーを対象に4パットの確率をはじき出してみた。

国内女子ツアーの“悪夢4パット”率とは?

昨年の女子ツアー最終戦、LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップで渋野日向子が4パットして話題になった。初日の9番パー5でせっかく2オンしたのにそこから4打を要してボギー。賞金女王がかかった舞台だっただけに、メディアでも大きく取り上げられた。渋野は優勝した全英女子オープンの最終日でも4パットしているから、昨年は2回やってしまったことになる。

渋野日向子

女子ツアー全体ではどうかというと、昨年1年間で4パット以上が記録されたのは207回(うち5パットが2回)あった。その中には鈴木愛や申ジエの名前も。パットの名手にもゴルフの魔女に魅入られてしまったかのようなまさかの瞬間があったようだ。

  • 鈴木 愛

  • 申ジエ

女子ツアーは昨年、39試合だったから1試合平均で4パットが5.3回出ていることになる。選手1人あたりの確率を計算すると、約54ラウンドに1回となった。出場試合数の多い選手では年間100ラウンドを超えるから、シーズンに1回や2回は4パットをやっても不思議ではないわけだ。中には1ラウンドで2回やってしまう選手もおり、昨年は2例あった。だから、アベレージゴルファーのみなさんもご安心を。過去3年にまでデータの範囲を広げると、2018年が171回で2017年が184回。大きな変動ではないが、昨年はやや多かったといえる。
では過去3年間で最も4パット以上が多かったトーナメントはどこかというと、例年、春先に開催されているヤマハレディースオープン葛城で38回だった。一般論でいえば、グリーンが大きいほどパット数は増える傾向がある。しかし、会場の葛城GC山名コースは2グリーンで、グリーン自体はそれほど大きくない。しかし、スピードが速く、傾斜が強いため難易度は非常に高い。ちょっと欲を出して外れると大オーバーというシーンがあちこちで起こる。昨年の大会を制した成田美寿々は「2パット星人、2パット星人」と心の中で唱えて狙いたい欲を抑えていたという。その結果、4日間で3パットがゼロ。見事に難グリーンを攻略した。

女子ツアー過去3年の4パット以上回数

回数
2017年 184回
2018年 171回
2019年 207回


文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。

撮影トーナメント/
2019CAT Ladies
2019日本女子オープン

撮影/相田克己



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