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米ツアーが再開!この大会が持つ大記録とは?

「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.32

2020/06/28 ゴルフサプリ編集部

新型コロナウイルス感染拡大により中断していた米ツアーがチャールズシュワブチャレンジで約3カ月ぶりに再開した。実はこの大会、米ツアーでマスターズに次ぐ記録を持っている。その記録とは?

米ツアーが再開!この大会が持つ大記録とは?

PGATOUR HPより

米ツアー再開初戦となったチャールズシュワブチャレンジはプレーオフの末、27歳の米国選手ダニエル・バーガーが制してタータンチェックの優勝ジャケットに袖を通した。同大会は元々、5月に開催予定だったのだがツアー自体の大幅なスケジュール変更で6月2週目に移動。例年以上に注目を集めることになった。

PGATOUR HPより

大会名のチャールズシュワブチャレンジは耳になじみのない方が多いかもしれない。それもそのはず、証券会社のチャールズシュワブが冠スポンサーとなり、現在の大会名となってまだ2年目なのである。しかし、大会の歴史自体は非常に長い。第二次世界大戦が終わった翌年の1946年にコロニアルナショナルインビテーションとして創設されているのだ。会場はテキサス州フォートワースのコロニアルCC。以降、2度の中止(1949年洪水被害のため、1975年トーナメントプレーヤーズ選手権開催のため)があり、大会名は度々変わってきたが今回を含めて73回、ずっと同じ場所で行われてきた。

今シーズンの日程に入っている米ツアーの大会で創設時から最も長く同じコースだけで開催されているのはマスターズである。1934年創設で第二次世界大戦による3年間の中断をはさみ、昨年まで83回すべてオーガスタナショナルGCで行われている。チャールズシュワブチャレンジのコロニアルCCはこれに続く米ツアー2位の記録なのだ。大会名にはなじみがなくても「コロニアル」と聞けば「ああ」と理解するゴルフファンは少なからずいるだろう。大会初期はコースにゆかりのあるベン・ホーガンが5勝をマーク。サム・スニード、アーノルド・パーマー、ジャック・ニクラウスら超大物が歴代優勝者に名を連ね、1998年には48歳のトム・ワトソンが米ツアー最後の優勝を飾った場所でもある。2003年に女王アニカ・ソレンスタムが男子ツアーに挑戦して話題になったのもコロニアルCCだ。そんな歴史の詰まったコースで、これまた歴史的な「ツアー再開」が行われたこともまた意義深い。あとは一日も早く、ギャラリーの大歓声が戻ってくることを祈るばかりだ。

大会創設時から同一コースで開催している米ツアー大会ベスト3

順位 大会 大会創設 コース
1位 マスターズ 1934年 オーガスタナショナルGC
2位 チャールズシュワブチャレンジ 1946年 コロニアルCC
3位 ソニーオープン・イン・ハワイ 1965年 ワイアラエCC


文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。



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