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スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント VOL.20

2020/10/04 ゴルフトゥデイ 編集部

ゴルフには常に「不安」がつきまとう。しかし、「ここでミスしたらどうしよう」などと、先のことばかり心配していると、今やるべきことへの集中力がそがれてしまう。こうした悪循環はイップスとなって表われやすい。技術的な対策よりも思考をガラッと変えてみよう。

ゴルフトゥデイ本誌580号/114〜115ページより

【マネジメント編】ラフからのショットは素振りで芝の抵抗の強さを必ずチェック

本番のショットのつもりで素振りをしないと意味がない

先日、あるイベントに呼ばれたときのこと。女子プロの方が1人と、アマチュアの方が3人、そして私がプロキャディの立場でアマチュアの方々にアドバイスしながらラウンドするという企画でした。そのときに気づいたのは、アマチュアの方々はラフからのショットでは打つ前にアバウトな素振りしかしないということです。

フェアウェイからは「ナイスショットを打ちたい」という心理からかショット前の素振りを丁寧にやるのですが、ラフになるとクラブを軽く振ったり、空振りの素振りをちょっとやるだけ。ここがプロとアマチュアの大きな違いかなと感じました。

ラフからのショットでは打ち方などの技術面より、ラフにうまく対処するための考え方が大事だと思います。ボールがラフの芝にどのくらい沈んでいるかで使うクラブや攻め方が変わりますが、重要なのはショット前の素振りでラフの芝の抵抗の強さを必ずチェックすること。ボールの近くのラフで本番のショットのリハーサルのつもりでクラブを数回振るのです。

残りが145ヤードとして7番アイアンを選択したとしましょう。ところが本番のつもりでスイングした結果、インパクトの抵抗が予想以上に強くてクラブがスムーズに抜けない。こんなときはグリーンに届かせるのは断念し、9番アイアンやピッチングウェッジくらいまでに番手を下げるのが正解です。

そのまま7番アイアンで打つと、インパクトが詰まってキャリーが著しく低下する可能性大です。

「上から打ち込みすぎたかな?」とスイングのミスを疑う人が多いのですが、そうではなくてクラブ選択のミスなんです。それにラフの芝がグリーン方向に向かって順目か逆目かで芝の抵抗の強さも変わります。ラフもトラブルのうちですから、軽視してはダメ。ショット前の素振りをしっかりと行なって感じをつかんでおきましょうね。

残暑が厳しいうちは、まだまだラフの芝の抵抗が強い。ショット前の素振りを適当に済ませたり、残りの距離だけで使うクラブを決めたりすると思わぬミスショットを招く。

行きつけの新宿御苑近くの地中海料理店『manami』。オーナーの和田真波さんと。

伊能恵子
(いのう・けいこ)
千葉県出身。男女ツアープロをサポートするプロキャディの第一人者。現在は主に片岡大育のキャディをつとめる一方、リンパセラピストとしても活躍中。

【マネジメント編】Q「イップスのせいかパットが 突然入らなくなります」

結果に対する恐怖心を取り除くことが先決

「イップス」は手が動かなくなってしまう症状で、パットに限らずアプローチなどのショットにも表れるケースがよくあります。どうして手が動かなくなるかというと、自分の心と体のバランスがとれていないから。たとえばサーカスの綱渡りをイメージしてください。熟練している人は簡単にロープの上を歩けますが、経験のない人はロープの上に乗っただけですぐに体勢を崩してしまいそうで、怖いから体を動かせないでしょう。イップスはそれに近い状態です。

パターをこう振ればうまく打てるし、カップインできると頭では理解していても、体のほうがパターを持ってテークバックするとすぐに体勢が崩れてしまいそうな不安とか、タイミングがまったく合いそうもなくて上手く打てる気がしないといった心理状態では体を動かしたくなくなってしまいます。

イップスに陥りやすい人に共通しているのは、結果に縛られていること。トーナメントプロでもこの1メートルのパットを入れたら初優勝といった場面で突然手がシビれて動かなくなってしまったという話を聞きますよね。これを入れたい、でも何か自信がない。そんな邪念が働くから手が動かなくなるのです。極論すれば「このパットを外したらズドンだぞ」と銃口をつきつけられているような心境となってしまうわけです。

一般のアマチュアゴルファーは1メートルのパットを外したところで何の損もないのですが、「入れたい!」と念じると体が硬くなってしまうなら、「どうやって外そうか」と考えるのもアリだと私は思います。

強めに打って外してやろうか、スライスラインならカップの左に外してやろうなどと思うだけでプレッシャーから解放されます。たとえば「外したら0だけど、入ったら3万円あげる」と誰かにいわれているつもりになってみるのもいいでしょう。明るい未来を想像できるか、暗い未来を想像するか。これでだいぶ変わるはずです。」

A.「明るい未来を想像すれば手が勝手に動いてくれます!」

「入ったら3万円もらえるぞ!」などと思えば「ヨーシ!」という心境になれる。自分にとって都合のいい明るい未来を思い描くと、手や体がスムーズに動きやすい。

北野正之
(きたの・まさゆき)
1966年5月18日生まれ。93年プロ入り。松原ゴルフガーデン(埼玉県草加市)やサザンヤードCC(茨城県水戸市)などで多くのアマチュアをレッスン。


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