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ショートパットに自信をつけるには、500㎖入りのペットボトルが役立つ!
スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント VOL.21
スコアアップのためには技術面のレベルアップも欠かせないが、ちょっと思考を変えるだけで驚くほどミスが減ってくることもよくある。ショートパットの考え方やプレー中の感情のコントロールの仕方もそうだ。自分なりの90切りのキッカケを見つけ出そう。
ゴルフトゥデイ本誌581号/114〜115ページより
【マネジメント編】ペットボトルをイメージすればショートパットに自信がつきます
意識の持ち方でカップインの確率がかなり変わる
1メートルくらいのショートパットって、見た目には簡単そうだけど、これが案外難しいですよね。トーナメントプロたちだって1メートル以内の短いパットの難しさを十分に理解していますし、30センチのパットも280ヤードのドライバーショットと同じ1打と考えてアドレスを丁寧に作り、きっちりと打つことを心掛けています。
ショートパットをカップインさせる確率を上げるにはパットの技術を上げることももちろん大事ですが、意識の持ち方とかメンタル的な思考も重要なポイントだと私は考えます。カップのように地面の下にあるものに対して「ボールを入れよう」と思うと結構緊張しませんか?
でも、同じ1メートルの距離に500㎖入りのペットボトルを置いて、「そこに当ててください」と言うと、ほとんどの人がちゃんと当たるんです。カップの直径は10・8センチですから日本酒の一升瓶の直径と同じ。ペットボトルよりも大きいのに、カップに入れようと思った段階で、もうカップが小さく見えてしまうわけです。
カップを狙って「入れなくちゃ」と思うか、カップの上にペットボトルが立っていて、「そこに当てればいい」と思うかでは、プレッシャーの度合いが全然違いますよね。結局のところ、自分に余計なプレッシャーを与えないことが、ショートパットをうまくカップインさせるコツなんです。今はピンを差したままでパットを打てますが、ピンを抜いて打つときはペットボトルのような立体物をイメージして打つといいでしょう。
自宅でパターマットを使って打つ練習をするのもいいけれど、わざわざパターマットを買わなくても1メートルの距離からペットボトルに当てる練習を普段から積んでおけばパットの技術レベルが格段に上がりますよ。
伊能恵子
(いのう・けいこ)
千葉県出身。男女ツアープロをサポートするプロキャディの第一人者。現在は主に片岡大育のキャディをつとめる一方、リンパセラピストとしても活躍中。
【マネジメント編】Q「90が切れないままで自分に自信が持てません」
感情をいつまでも 引きずらないことが大切
私はアマチュアの方々のラウンドレッスンをするときに、「自分が理想とするゴルファーを演じてみましょう」とよく言い聞かせています。
尊敬するシングルゴルファーでもいいですし、憧れのプロゴルファーでも構いません。タイガー・ウッズだってOK。上手い人たちって、ミスショットしたらカーッとなることもあるけれど、すぐに冷静になって次のショットに向けて気持ちを切り替えていますよね。
自分のミスに対して怒ることが悪いわけではありません。怒り続けるのが良くないのです。落ち込むのが悪いわけではなく、いつまでも落ち込んでいるのが悪いのです。ナイスショットが打てたときも一緒です。浮かれるのが悪いのではなくて、浮かれ続けているのがダメなんです。
人間誰しも感情がありますから、感情を出すのはいい。でも、いつまでもその感情に浸っていては良いことは何もありません。どこかで大叩きしたり、ミスを連発させて90の壁をなかなか突破できないのは、落ち込み続けているからそうなるパターンがほとんどではないでしょうか。
タイガー・ウッズになったつもりでプレーするなら、それを最後まで演じ続けることです。スタートホールで球が曲がったなら、球を曲げた後のタイガーを演じればいい。タイガーなら球を曲げても林の中からリカバリーショットがちゃんと打てます。だけど大半のゴルファーは球が曲がった瞬間にタイガーを演じることを早々と放棄してしまいます。たった一度のミスでガラッと変わってしまうのがいけないのです。
どんなにミスしても、自分が理想とするゴルファーを演じ続けましょう。最後まで堂々とプレーしましょう。バンカーが苦手な人でも、バンカーが上手い人になったつもりになると所作も自然と変わるもの。プレーの流れがよくなり、ミスが減って自信を取り戻せることでしょう。
A.「上手なゴルファーを演じれば自信回復のキッカケが見つかります!」
北野正之
(きたの・まさゆき)
1966年5月18日生まれ。93年プロ入り。松原ゴルフガーデン(埼玉県草加市)やサザンヤードCC(茨城県水戸市)などで多くのアマチュアをレッスン。