安田祐香のパッティングは「軌道より感覚重視です」
安田祐香が教える絶対に曲げない私の回転スイング LESSON03
小学3年生から坂田塾に通っていた安田にパッティングの話を聞くと、「坂田塾ではパッティングはほとんど教えないので自己流のスタイルでやってきました」と語る。その中で最も大切にしていることは?
GOLF TODAY本誌 No.582 146〜149ページより
安田佑香のパッティング「左ヒザの角度、高さを絶対に変えない」
アマチュアは「フォローで左ヒザが動く人が多いと思います」(安田佑香)
安田佑香のパッティング「アドレスでもほとんどヒザは曲げない」
頭とヒザが動かなければ軸はブレない!
ショットやアプローチの練習はよくやりましたが、坂田塾では塾長が「俺はパッティングが下手だから」と宣言していて、あまりパッティングは教わりませんでした。だから、パッティングに関してはほぼ自己流のスタイルです。
ジュニア時代からヘッド軌道はあまり意識しないようにしています。軌道を意識しすぎると距離感のフィーリングを出せなくなってしまうので、どちらかと言えば感覚派です。それでも体の動きでは大切にしているポイントがあります。まず、他のクラブと共通しているのはストローク中に頭の位置を変えないこと。
それとパッティングではヒザを絶対に動かさないように打っています。ヒザが動いてしまうと、軸がブレてしまうので腕の動きもバラバラになってしまいます。アマチュアの皆さんは、特に左ヒザに注意してください。アドレスで軽く曲げていた左ヒザがインパクトで伸び上がって、フォローでは左に回転してしまう人が多いです。そのヒザが動かなければ下半身は安定したままなので、大きなミスヒットはなくなると思います。
安田佑香のパッティング「両ヒザとも正面を向いた角度をキープする」
安田佑香のパッティング「肩で打つ意識を持てば脇が開かない」
「右利きの人は右手が体から離れやすいと思います」(安田佑香)
感覚派だと言いましたが、決して手で打つということではありません。手で感覚を出そうとするとパンチが入ったり、インパクトが緩んでしまったり、スピードも安定しないので結果的にミスパットが増えてしまいます。だから、私もショルダーストロークというか肩で打つようにしていますが、ただ肩が動きすぎるのもダメなので振り幅に合わせて小さく肩を動かす感覚です。
アマチュアで右利きの人はどうしても右手が強くなるので、インパクトからフォローにかけて右手が先行して動いて右ワキが開いてしまう人が多いと思います。そうなるとヒッカケのミスが出やすいです。
そんな人でも、右肩を意識するようになれば、右腕と右ワキがくっついた姿勢で打てるようになるので腕と体に一体感ができます。フィニッシュまでヒジから肩までが体にピッタリとくっついていれば、両肩と腕の三角形もキープできますし、パッティングは安定すると思います。
安田佑香のパッティング「軸がブレないようにショルダーストロークを」
安田佑香のパッティング「ヒジからワキまで体につけたまま打っている!」
安田祐香
やすだ・ゆうか
●2000年12月24日生まれ。163cm。小学3年生で「坂田ジュニアゴルフ塾」に入門し、地元兵庫県のジュニア大会で活躍。17年の「日本女子アマ」を制し、19年には「アジアパシフィック女子アマ」で優勝。アマチュア時代から日本ツアーでは10試合連続予選通過などプロの舞台で活躍し、海外メジャーの「エビアン選手権」「AIG全英女子オープン」でも予選を通過。19年のプロテストに一発合格し、20年にプロデビュー。NEC所属。
取材協力/小野東洋ゴルフ倶楽部
【シリーズ一覧】
●LESSON01 体重移動ではなく回転で飛ばせば打球が安定します!
●LESSON02 アイアンのミスを劇的に減らすにはトップが大切!
●LESSON03 パッティングは軌道より感覚重視です