2021年、ウッズが目前に迫っている節目の記録とは!?
「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.65
タイガー・ウッズが5度目となる腰の手術を受け、2021年序盤戦を欠場している。現時点で復帰時期は未定だが、ツアーに戻れば目前に迫っている節目の記録達成を期待したい。
2021年、ウッズが目前に迫っている節目の記録とは!?
ウッズが目前に迫っているのは米ツアー通算200回目のトップ10だ。現在199回。米ツアーの公式記録には1980年以降の通算トップ10回数が掲載されており、その中では1位の数字である。どの試合で戻ってくるか分からないが、復帰即達成の期待がかかる。
ウッズが初めてトップ10に入ったのはプロデビュー3戦目の1996年クオッドシティクラシックでの5位。20歳の時だ。この試合、ウッズは単独首位で最終日を迎え、初優勝の機運が高まっていた。しかし、4番パー4でまさかの「8」を叩くなど失速。悔しい形での初トップ10だった。
最もトップ10が多かったシーズンは2000年で17回。この年、出場したのは20試合だからトップ10率は実に85%にも及ぶ。優勝は9回で、最低順位は23位。全試合でアンダーパーフィニッシュという驚異的な成績だった。
さて、1980年より古い時代に活躍した選手も含めたトップ10回数はどうかというと、米ツアー公式記録は歴代1位だけ紹介している。それは、330回を記録したサム・スニードである。
スニードは優勝回数ではウッズとともに米ツアー最多の82勝をマークしているレジェンド。勝ち星では並ばれたがトップ10回数では、はるか先にいるわけだ。
何かとウッズと比較される帝王ジャック・ニクラウスのトップ10を調べると286回だった。ウッズよりもずい分と多い。
ニクラウスの通算出場試合数は584試合だから、トップ10率は49%ということになる。ウッズは368試合中199回でトップ10率は54%。こちらはウッズに軍配が上がった。
2019年に日本で開催されたZOZOチャンピオンシップで通算82勝目を挙げてからやや精彩を欠いているウッズだが、多くのファンがまた強い姿を見たいと願っているはず。復帰後の200回目のトップ10、そして新記録の83勝目達成を楽しみに待ちたい。
1980年以降の米ツアー通算トップ10回数
順位 | 名前 | 回数 |
---|---|---|
1位 | タイガー・ウッズ | 199 |
2位 | フィル・ミケルソン | 196 |
3位 | ジム・フューリク | 188 |
4位 | ビジェイ・シン | 185 |
5位 | デービス・ラブⅢ | 179 |
文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
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