「エース」の確率がグングン上昇中の女子ツアー。2021年はいかに!?
「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.66
今回は開幕が近づいてきた国内女子ツアーのホールインワンデータを紹介する。昨年は歴代最高確率を樹立。今年もホールインワンが多発するか?
「エース」の確率がグングン上昇中の女子ツアー。2021年はいかに!?
昨年、“開幕前”の5月に女子ツアーにおけるホールインワンの確率がこのところグングン高まっているというデータを紹介した。そしてシーズンが始まってみるとその傾向は一層強まり、何と歴代で最も高い確率をマークしたのである。
コロナ禍で開催されたのは14試合にとどまったが、ホールインワンは12個も飛び出した。確率は327ラウンドに1回。これまでの記録である2002年の394ラウンドに1回を大幅に塗り替えたのだ。
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渋野日向子
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ニトリレディスからは18年ぶりとなる5試合連続ホールインワン出現。樋口久子三菱電機レディスでは初日にアマチュア時代も含め自身5回目のホールインワンを達成した渋野日向子が「ホールインワンを出した試合はすべて予選落ち」というジンクス通りになってしまったという話題も提供した。
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安田祐香
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樋口久子三菱電機レディスでは安田祐香がプラチナ世代プロ第1号を達成。2018、19年の2年間で計9個もマークしていた黄金世代は前述の渋野のほか山路晶と田中瑞希も決めて、相変わらずの存在感を見せつけた。
このペースなら今年はツアー史上初の年間30個なんてことも期待できる。ただ、時々、ピタリと止まってしまうことがあるのもホールインワンの特徴。2009年には前年の18個から6個と3分の1に激減し、2015年には前年の17個からほぼ半減の8個にとどまってしまったという例がある。
今年はどちらに出るか。どんどんホールインワンが決まって盛り上がってくれれば最高なのだが。
2020年女子ツアーのホールインワン
選手 | 大会 |
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西山ゆかり | ニトリレディス |
サイペイイン | ゴルフ5レディス |
イミニョン | 日本女子プロコニカミノルタ杯 |
蛭田みな美 | 日本女子プロコニカミノルタ杯 |
青木瀬令奈 | デサントレディース東海クラシック |
佐久間朱莉 | 日本女子オープン |
山路晶 | 富士通レディース |
申ジエ | 富士通レディース |
渋野日向子 | 樋口久子三菱電機レディス |
安田祐香 | 樋口久子三菱電機レディス |
田中瑞希 | 大王製紙エリエールレディス |
上田桃子 | 大王製紙エリエールレディス |
文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
撮影/JGMA
撮影トーナメント/2020TOTOジャパンクラシック