国内女子ツアー開幕! 最年少賞金女王の誕生あるか!?
「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.67
2021年の国内女子ツアーがいよいよ3月4日に開幕する。コロナ禍で2020年と合わせて1シーズンという変則開催。現在、賞金ランキング1位の笹生優花、2位の古江彩佳らには最年少賞金女王の期待がかかる。
国内女子ツアー開幕! 最年少賞金女王の誕生あるか!?
開幕前から賞金女王の話とは気が早いと思われるかもしれないが、今シーズンに限ってはすでに14試合を消化しているのだからご容赦いただこう。
さて、2020年は古江らのプラチナ世代と笹生らの新世紀世代が大活躍した。笹生が2勝で賞金ランキング1位に立ち、古江は3勝で同2位。さらには古江と同い年の西村優菜が7位につけている。
彼女らはまだ19歳や20歳。となると、期待されるのが史上最年少賞金女王の誕生だ。
現在の最年少女王は上田桃子の21歳156日(2007年)である。笹生は6月20日が20歳の誕生日だから賞金女王になれば無条件で最年少記録になる。
ひとつ年上の古江は条件がつく。5月27日に21歳になる古江は、上田の記録を塗り替えるには10月最終週のNOBUTA GROUPマスターズGCレディースがデッドライン。つまり、5試合以上残して賞金女王を確定させなければならない。これは非常に高いハードルであるが高額賞金大会を勝ちまくれば不可能ではない。
同じプラチナ世代でも西村は誕生日が8月4日だから賞金女王になれば最年少記録更新となる。12月12日生まれの安田祐香も最年少の資格あり。一方で吉田優利は4月17日生まれだから実質的に不可能という具合にプラチナ世代は誕生日によって明暗が分かれてしまう。
複数の選手が最年少賞金女王に挑むという構図は極めて異例。それだけ女子ツアーの若年化が顕著だということである。
このままプラチナ世代と新世紀世代の争いが続くのか、あるいは黄金世代が巻き返して世代初の賞金女王を輩出するのか、それとももっと上の世代が意地を見せるのか。興味は尽きない。
女子ツアー年少賞金女王トップ5
順位 | 名前 | 記録 | 年度 |
---|---|---|---|
1位 | 上田桃子 | 21歳156日 | 2007年 |
2位 | 樋口久子 | 23歳60日 | 1968年 |
3位 | アンソンジュ | 23歳82日 | 2010年 |
4位 | 福嶋晃子 | 23歳148日 | 1996年 |
5位 | 鈴木愛 | 23歳201日 | 2017年 |
文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
撮影/JGMA
撮影トーナメント/
2020NEC軽井沢72ゴルフトーナメント
2020ニトリレディストーナメント
2020TOTOジャパンクラシック
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