ジャンボ尾崎ゴルフアカデミーセレクションに潜入! 原英莉花、笹生優花の強さの秘密とは
原英莉花、笹生優花、西郷真央に続く次世代のスターたちを育てる!
女子ツアーで活躍する原英莉花、笹生優花、西郷真央とくれば、言わずと知れた“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司の門下生。そんな先輩たちに続きたいと願うジュニアたちのために、門戸を開き、オープンな形の選考会「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミーセレクション supported by ISPS HANDA」が、2月20日(土)、21日(日)、27日(土)、28日(日)の4日間に渡り行われた。その中で27日(土)はメディアにもセレクションの模様を公開。厳しくも優しい眼差しで、子供たちのスイングを観察していたジャンボ。今回はその模様をレポートする。
来場者全員に検温と無料新型コロナ抗原検査を実施
今回のセレクションは、第4期生の募集。参加資格は関東近県在住で、4月入学の新高校生から大学生(22歳)までの男女。ゴルファーらしく、きちんと挨拶ができること、礼儀が身についていること、JGAハンディキャップ5以下、または大会での同等実績がある、プロゴルファーを目指している、さらに、合格後は、毎月最低2回、練習に参加できることという条件が挙げられた。これらをクリアした応募者にセレクション参加が認められた。
新型コロナウイルスが猛威を奮い、緊急事態宣言中ということも踏まえ、受験者はもちろん、メディアも含む来場者は1週間前から検温結果と行動を記録した問診票を提出義務が課されたため、毎日、緊張しながら、検温を行ない、極力外出を控えて、当日に備えた。発熱もなく、抗原検査は陰性という結果で、無事に受付を済ませることができ、一安心。もちろん、現場ではずっとマスク着用、さらにインタビュー時はフェースシールドも併用し、万全の態勢で取材に臨んだ。
最初は遠くからショット練習中のジュニアたちのスイングをチェックしていた。
この日の参加者は男子4名、女子2名の計6名。会場となったのは、千葉県にあるジャンボ尾崎ゴルフアカデミー。普段、プロたちも練習に通う場所で、合格すれば、こんな恵まれた環境で練習ができる…という目標に向かい、ジュニアたちはセレクションに挑戦した。
1人1人のスイングの動きやグリップなどを細かくチェック
正面に立って、アドレスやグリップもチェック。
ジュニアたちはそれぞれ、打席で練習。1人ずつ呼ばれ、ジャンボの前の打席でスイングやショットを見せるというスタイル。ほとんど会話もなく、無言のプレッシャーの中、ジャンボの眼の前で、球を打つという状況は見ているこちらにも緊張が伝わってくる。
後ろに座り、身体の動きなどプロフェッショナルの目線で確認。
まずは、6番アイアンのショットを順番に確認。ジャンボは後ろからショットの様子を確認した後、ジュニアたちの正面に立ち、グリップなどもチェック。その後、ドライバーショット編。80ヤードと30ヤードのアプローチショット編を順番に行ない、最後の項目は、シャフトの先にプロペラのようなものが付いたオリジナルの練習器具を手渡し「自分が一番いいと思う、理想と思っているスイングをしてみて」と指示。続いて「じゃあ、今度は思い切り振る。マン振りで!」と、ビュンビュン振らせ、この日の行程は終了した。
合格、不合格に関わらず、前向きに努力を続けて欲しい
全行程を終えたあと、メディアインタビューに答えたジャンボは「今回は、人数を制限して、1回のセレクションの人数を6~7人に絞ったことでゆっくり見られた。自分としては男子に頑張って欲しいし、できるだけいい形で育ててあげたい気持ちはあるけど、やっぱり女の子の方がいい可能性を持っているね」と、終了後の気持ちを告げた。
将来的にどんな選手に育てたいかについては「あんまり個性があると直すのが大変だし、ここでは基本的なことを勉強してもらいたい。できるだけ身体があって、運動能力があってという人材を求めてはいるけど、今後、アドバイスによって、どれくらい変えられるかだよね。レッスンして上手くなるのなら、誰だって上手くなる。あとは自分の力だよ」と、本人たちのやる気を重視すると話した。
厳しい目で確認していたが、時折優しい笑顔も見せた。
セレクションでは実際にどんなポイント、どんな点をチェックしているのかを聞かれると「ゴルフってのは、柔軟性、バランス、リズム、タイミング、そういった分野が必要だと思ってるけど、最近は速く振るために上半身だけ鍛えていこうとするような子が多いよね。でも、最後は柔らかさが大事なんだよ。だから、柔軟性やスイングのバランスはしっかり見たよ。ゴルフは、基本コントロールゲームだから、その辺もチェックした」と教えてくれた。
最後にセレクションを受けた子供たちに伝えたいこと、メッセージをお願いすると「それぞれが希望や目標を必ず持っていると思うし、それでいいと思う。今回、不合格なら不合格で、ああ自分はまだ足りないのか、とか、そういうことに気づければ違った意味での努力もできるし、それでいいと思うよ」と、どんな状況であっても、前向きに頑張って欲しい気持ちを伝えてくれた。
参加したジュニアは「とにかく緊張しっぱなしでした!」
とにかく緊張したと話す山本優花さん(左)と大村仁乃くん(右)。セレクション中もずっとマスク着用だった。
セレクションを受けたジュニアを代表して、大村仁乃(おおむら・にの)くん(16歳・日本ウェルネス高校2年生)と山本優花(やまもと・ゆうか)さん(16歳・明秀学園日立高等学校1年)が、インタビューに答えてくれた。
大村くんは「とにかく、メチャメチャ緊張しました。ゾゾの試合で、ボランティアでタイガー・ウッズに40センチくらいまで近づいたときより、緊張しました。実は今回、セレクション受験は2度目なんですが、2度目なら慣れるかと思いましたが、ダメでした」と、緊張の度合いを表現してくれた。
山本さんは「私も緊張して、手が震えました。ジャンボさんは初めてお会いしたのですが、すごい活躍していたプロでオーラがあると感じました」と話した。
2人とも夢はプロゴルファー。大村くんは4大メジャーで優勝して、グランドスラムを取るのが夢とのこと。山本さんは賞金女王になって、世界で活躍できるようになりたいと話してくれた。
ジュニアたちの可能性は無限大。世界に飛躍するプロゴルファーを目指し、ジャンボ尾崎ゴルフアカデミーで、腕をみがく日が来ることを祈りたい。
取材・文/下山江美
撮影/相田克己
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