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2021全米女子オープン優勝!! 笹生優花のドライバースイングを写真で解説

2020/11/22 ゴルフサプリ編集部

アマチュアゴルファーにとってツアープロのスイングは、見ているだけでも勉強になること間違いなし。そこで、日本女子ツアーの実力者たちのドライバースイング写真を長岡良実プロによる細かな解説とともに、じっくりと堪能していただきたい。

すべてを真似ることはできないとは思うが、参考にすべきポイントは多々ある。継続的に見返すことで、良いスイングイメージが頭に刷り込まれていくことは間違いない。

日本女子ツアーの2020-21シーズンの2、3戦目でツアー初優勝を含む連勝を飾り、強烈な印象とともにツアーデビューを飾った笹生優花。そのゴルフは、まさに“強い!”とシンプルに表現できるが、その根幹にあるのがドライバーの圧倒的な飛距離である。そして、平均280ヤードを超えるドライバーショットを武器に2021年「全米女子オープン」を制覇。そんな、これからが楽しみな笹生優花の迫力あるドライバースイングを見ていこう。

男子プロに匹敵するヘッドスピードはどこから生まれている!?

笹生選手のスイングは今流行のシャローイング、地面反力を駆使していて、男子プロに匹敵するヘッドスピードを出しています。この48m/sに達するヘッドスピードで圧倒的な飛距離を生み出し、すでに2勝。 では、その規格外の飛距離を生み出すスイングの秘訣を解説していきましょう。

笹生優花のドライバースイング|アドレス

まず、ボールポジションですが、左カカト線上より少し内側の左ワキ下にセット、インサイドから強く叩けるポジションにセットしています。頭のポジションはスタンスの中央よりも右にセットし、ビハインド・ザ・ボールで背骨を少し右に傾けて構えています。

笹生優花のドライバースイング|バックスイング

右足にしっかりとウエイトを乗せ、手首を使わずに体の回転でワイドにバックスイングしていきます。コックは肩の高さ付近で入っています。

笹生優花のドライバースイング|トップ

これは切り返す寸前の写真ですが、左肩が右ヒザ上までしっかり捻転され、女子の中では珍しいくらい左腕がピンと張り、力強く叩けるトップが作られています。トップでグリップが頭の後ろに隠れてしまうアマチュアの方が多いので、笹生選手のトップの形を参考にするといいと思います。笹生選手は切り返し後、クラブヘッドをシャローさせるので、フェース向きは少しシャット気味です。

笹生優花のドライバースイング|ダウンスイング

腰を左へバンプさせずに真下へ踏み込み、その場で腰をターンさせていきます。胸の開きを抑え、シャローアウトしたクラブヘッドはインサイドにしっかり落とし、手元も低い位置にリードされています。飛ばし屋のキャメロン・チャンプの動きに似ています。

笹生優花のドライバースイング|インパクト

アドレス時よりもインパクトでは頭が右下に倒れ込み、ビハインド・ザ・ボールで遠心力を最大限に引き出しています。切り返しで真下に踏み込んだ両足を一気に蹴り上げ、地面反力を利用しています。もうひとつ注目してほしいところは手首やフェース向きです。右手が返りすぎず、フェースもあまり返っていません。そのため、インパクトでフェース向きが目標に向いている時間が長く、飛距離だけではなく方向性も両立できていると思います。

笹生優花のドライバースイング|フォロー①

この瞬間も、頭はまだしっかり残り、左へ流れず振り抜いています。右腕とシャフトが一直線に見えますが、これは手首を使わずにフェースローテーションが抑えられているからです。

笹生優花のドライバースイング|フォロー②

前傾角度がキープされ、両腕がまだほぼ伸びている状態で大きいフォローが取られています。フォローでの右腕の張りとトップの左腕の張りから、笹生選手の体幹や足腰、腕力などの身体的な強さがうかがえます。

笹生優花のドライバースイング|フィニッシュ

効率のいいスイング軌道です。スピードが出るシャローイングや、体の回転を引き出す地面反力を使い、ロリー・マキロイ選手のような回転の速いスイングをしてもピタッときれいにフィニッシュがとられています。

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さそう・ゆうか。2001年6月20日生まれ。166cm、63kg。東京都出身。8歳でゴルフをはじめ、アマチュア時代は母の母国であるフィリピンで大活躍。2019年、30.8倍の難関を突破してプロ入会するや、ルーキーイヤーの2020-21年ツアーが始まるやいなや2連勝をマーク。規格外の飛距離で注目を集める期待の若手。さらに2021年の「全米女子オープン」では畑岡奈紗とのプレーオフを制して、メジャー初優勝を成し遂げ、東京五輪ゴルフ競技のフィリピン代表の座を確固たるものとした。日本ツアー2勝、米ツアー1勝(メジャー)。

解説:長岡良実。ながおか・よしみ。
1972年生まれ。茨城県出身。習志野CCの研修生となり林由郎に師事し1999年にプロテスト合格。動画で受講できる「長岡プロのゴルフの知識」では高い技術と理論をもとにわかりやすいレッスンを展開中。また、Youtubeチャンネル「長岡プロのゴルフレッスン」も好評。


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