32歳マキロイが米ツアー20勝達成! 米国選手以外では最速!!
「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.103
ローリー・マキロイがザ・CJカップ@サミットを制して米ツアー20勝目を挙げた。史上39人目の快挙を32歳で達成したマキロイ。米国選手以外では最年少記録となった。
32歳マキロイが米ツアー20勝達成! 米国選手以外では最速!!
米ツアーで初めて20勝に到達したのはウォルター・ヘーゲン。1923年のことである。それから98年、マキロイが史上39人目の20勝プレーヤーとなり、米ツアーの生涯シード権も手に入れた。
39人のうち、最も若く20勝に到達したのはタイガー・ウッズである。2000年の全米オープンが20勝目で、24歳の時だった。
マキロイは32歳。古い時代の選手はデータが不明瞭なところがあるので正確な順位は出せないが、16〜17番目あたりになる。
ただし、マキロイは英国(北アイルランド)選手であることを考慮しなければならない。“ホーム”である欧州ツアーにも一定数出場するため、米ツアーでの出場試合数が米国選手に比べると、どうしても少なくなるからだ。実際、試合数では205で、マキロイより若くして20勝に到達したトム・ワトソン(30歳、223試合)やフィル・ミケルソン(31歳、246試合)よりも少ないという事実がある。
では39人中、米国以外の選手はどれくらいいるのだろうか。19世紀終盤から20世紀初頭にかけて英国から米国に移住した選手を除くと、ゲーリー・プレーヤー、グレッグ・ノーマン、ビジェイ・シン、そしてマキロイの4人しかいない。そして、この4人の中でマキロイの32歳はプレーヤーの38歳に大差をつける最年少記録。試合数でもノーマンの250試合よりかなり少ない。つまり、ゴルフ史に名を刻むレジェンドたちより、はるかに速いペースで20勝に達したわけだ。
このところ、一時の不振は脱した感があるマキロイ。これからも勝ち星を重ねていってくれるに違いない。米国選手以外の米ツアー最多勝はシンの34勝。まだ先は長いが追いつき、追い抜くことが不可能な数字ではない。
米国以外の選手の米ツアー20勝データ
選手(国) | 達成年 | 年齢 | 所要試合数 |
---|---|---|---|
G・プレーヤー(南アフリカ) | 1974年 | 38歳 | 262試合 |
G・ノーマン(オーストラリア) | 1997年 | 42歳 | 250試合 |
V・シン(フィジー) | 2004年 | 41歳 | 289試合 |
R・マキロイ(英国) | 2021年 | 32歳 | 205試合 |
文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
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