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史上初! 米女子ツアーで平均飛距離、290ヤード超えで、15年振り記録更新!!

「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.108

2021/12/12 ゴルフサプリ編集部

米女子ツアーで空前の大記録が生まれた。主役はオランダ出身のアン・バンダム。ドライビングディスタンスでツアー史上初の290ヤード超えを果たしたのだ。

史上初! 米女子ツアーで平均飛距離、290ヤード超えで、15年振り記録更新!!

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米女子ツアー屈指の飛ばし屋として知られるアン・バンダムが2021年にマークしたドライビングディスタンスは何と290.822ヤードだった。2006年にカリン・ショーディンが出した284.500ヤードの米女子ツアー歴代最高記録を15年ぶりに塗り替え、初めて290ヤードを突破したのだ。

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コアなゴルフファンでなければバンダムの名は耳になじみがないかもしれないので、プロフィールを紹介しておこう。1995年オランダ生まれの26歳。2015年に欧州女子ツアーでプロとしてのキャリアをスタートさせ、翌年初優勝。これまで欧州では5勝を挙げている。

2019年から米女子ツアーに参戦。賞金ランキングは82位とふるわなかったが180cmの長身を生かしたショットでドライビングディスタンス283.843ヤードを記録して部門1位に輝いた。昨年は僅差で「ドラコン女王」の座をフィリピン出身のルーキー、ビアンカ・パグダンガナンに譲ったが、今年はそのライバルに約6ヤードもの大差をつけてタイトルを奪還したのである。

米女子ツアーの飛距離の歴史を振り返ると、世界的な飛ばし屋として名をはせたローラ・デービースの1990年代の記録は260ヤード台だった。初めて270ヤードを超えたのは2000年。キャロライン・ブレイロックという選手が270.300ヤードを記録している。そして前述したショーディンが2006年に一気に15ヤード以上記録を更新し、それが今年まで歴代最高として君臨していたのである。

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日本女子ツアーはどうだろう。ドライビングディスタンスの計測が始まったのは2017年と歴史は浅いが歴代1位は260.76ヤード(2017年葭葉ルミ)だから、バンダムとは約30ヤードもの差がある。米女子ツアーで戦う日本女子選手では笹生優花が今季271.953ヤードで部門12位。あの笹生ですら20ヤード近い差をつけられているのだ。

では、バンダムの記録を男子と比べればどれくらいなのだろう。米男子ツアーの昨季平均は296.2ヤードだから、さすがに下位になってしまう。だが、今季の日本男子ツアーにあてはまれば部門33位程度。そこそこ上位に入ってくるのである。

米女子ツアーここ5年のドライビングディスタンス1位

選手 飛距離
2017年 M・A・ルブラン 279.256ヤード
2018年 ヤニ・ツェン 275.000ヤード
2019年 A・バンダム 283.843ヤード
2020年 B・パグダンガナン 283.071ヤード
2021年 A・バンダム 290.822ヤード


文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。



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