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女子ツアー、「東日本出身」選手の賞金女王は、村口以来22年ぶり!

「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.109

2021/12/19 ゴルフサプリ編集部

最終戦までもつれた賞金女王争いを制したのは稲見萌寧だった。稲見は東京都出身。東日本出身の選手が賞金女王に輝くのは、実に22年ぶりのことである。

女子ツアー、「東日本出身」選手の賞金女王は、村口以来22年ぶり!

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東日本と西日本の境界はどこかというのは意見が分かれるところだと思うが、ここでは中部地方以東を東日本、近畿地方以西を西日本としたい。日本選手の賞金女王経験者は稲見で18人目となるが、うち東日本出身が7人、西日本出身が11人と西日本優勢だ。

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ただ、以前は東日本出身のほうが多かった。東京都出身の村口史子が賞金女王となった1999年時点では東日本出身は樋口久子(埼玉県)、吉川なよ子(北海道)、塩谷育代(愛知県)、福嶋晃子(神奈川県)、服部道子(愛知県)、村口の6人に対して、西日本出身は大迫たつ子(宮崎県)、岡本綾子(広島県)、高村博美(福岡県)、平瀬真由美(熊本県)の4人だったのだ。

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ところが、2000年に熊本県出身の不動裕理が初の賞金女王になって以降は海外勢を除けば大山志保(宮崎県)、上田桃子(熊本県)、古閑美保(熊本県)、横峯さくら(鹿児島県)、森田理香子(京都府)、鈴木愛(徳島県)と西日本勢ばかり。ゴルフ王国ともいわれる熊本県を筆頭にジュニアゴルファー育成に力を入れているところが多いことが西日本勢躍進のひとつの要因だが、それにしても見事な「西高東低」だったのである。

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稲見と賞金女王を争った古江彩佳は兵庫県出身。稲見は東西対決を制して村口以来22年ぶりとなる東日本出身の賞金女王となったわけだ。そもそも賞金ランキング3位以内に枠を広げても2001年3位の天沼知恵子(静岡県)以来20年ぶり。それくらい、賞金ランキング上位は西日本勢と海外勢で占められていたのである。

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それが、今季の賞金ランキングを見ると稲見のほかにも3位が北海道出身の小祝さくらで4位には千葉県出身の西郷真央が入っている。上位4人中3人が東日本勢なのだ。さらにいえば米女子ツアーで活躍している畑岡奈紗は茨城県出身で笹生優花はフィリピンでの生活が長いが出身は東京都となっている。東西の勢力図が塗り替わってきているのかもしれない。

今季女子ツアー賞金ランキング上位者の出身地

1位 稲見萌寧 東京都
2位 古江彩佳 兵庫県
3位 小祝さくら 北海道
4位 西郷真央 千葉県
5位 西村優菜 大阪府
6位 申ジエ 韓国
7位 勝みなみ 鹿児島県
8位 原英莉花 神奈川県
9位 菊地絵理香 北海道
10位 上田桃子 熊本県


文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。



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