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稲見萌寧の国内メジャー「日本女子プロゴルフ選手権」初優勝を杉澤伸章が分析

世界の杉ちゃんが診る|今月の一打

2021/10/26 ゴルフサプリ編集部

プロキャディー・ゴルフ解説者の“世界の杉ちゃん”こと、杉澤伸章氏が現地からレポート! 今回は東京オリンピック銀メダリストでもある稲見萌寧の『日本女子プロゴルフ選手権』を解説。

GOLF TODAY本誌 No.593/71ページより

メジャー初優勝で今季8勝目! 15番と16番で真逆の攻め方をできる無双の強さ

東京オリンピックでも銀メダルを獲得して、今シーズンの国内女子ツアーで8勝をマークしている稲見萌寧選手。9月の『日本女子プロゴルフ選手権』では大会新記録の19アンダーをマークしましたが、最終日には無双の強さを象徴するようなハイレベルな攻防を見せてくれました。

最終日を単独トップで迎えたのは西郷真央選手でしたが、前半9ホールで稲見選手がスコアを伸ばして逆転。さらに、その勝負強さを感じたのは15番と16番の攻防でした。14番でバーディを奪った西郷選手は、15番パー3でもグリーン右奥のピンを直接狙っていました。結果はピンを少しオーバーしてしまいましたが、明らかにバーディを奪いにきていた。その後に打つ稲見選手はアイアンが得意な選手。しかし、15番ではピンを攻めずに迷うことなく左のセーフティゾーンに打ってきました。
 
もし、稲見選手がドライバーの飛距離で勝負するタイプの選手ならこの攻め方はわかりますが、今の女子ツアーで最もアイアンの精度が高い選手が優勝争いをしている最終日にこの選択をするのはなかなか難しい。

パーオン率1位で平均パット数が2位

19年に続いて、今シーズンもパーオン率は1位。19年は43位だった平均パット数が今シーズンは2位まで浮上したことが大活躍につながった。

性格は心配性でも、プレーオフには強い!

本人も「ゴルフに関してはすごく心配性」と語っているが、「プレーオフは好き」と語っている通りプレーオフでは3戦3勝の強さを見せている。

結果、15番は2人ともパーでしたが、16番では一転して、稲見選手が攻撃的なプレーを見せます。16番はグリーンが狭くて狙いどころとしては四畳半くらいのスペースしかありません。さらにセカンド地点からグリーンまでずっと上っているグリーン面が見えない状況。ここで稲見選手は15番とは違って、ピンをデッドに狙うスーパーショットを見せます。結果的にここで稲見選手がバーディを奪って勝負アリでした。最終日の稲見萌寧は8バーディ・ノーボギーの『64』、3日目は8バーディ・1ボギーの『65』。決勝の2日間でスコアを15伸ばしています。

実はこの優勝には伏線があります。「日本女子プロゴルフ選手権」の約1カ月前には最終日をトップで迎えた稲見選手が、最終日に『77』を叩いて小祝さくら選手に逆転されてしまいました。このときに逆転された経験もメジャーの大舞台で生きていたと思います。

海外挑戦よりも、国内メジャーが目標!

元々、海外挑戦よりも「国内メジャー優勝」や「国内ツアーの永久シード獲得」を目標にしてきた稲見。終盤戦では賞金女王を狙う。

大会新記録で優勝!賞金ランクもトップ

『日本女子プロゴルフ選手権』では初のメジャータイトルを獲得しただけでなく、19アンダーという大会新記録も達成。

杉澤伸章(すぎさわ・のぶあき)
1975年7月5日生まれ。02年から丸山茂樹の専属キャディとして米国ツアーを転戦。13年には宮里優作のキャディを務め、「日本シリーズ」での初優勝にも貢献。現在はゴルフ中継番組のレポーターとしても活躍。


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