勝ち組ギアに学ぶセッティング術|吉田優利
QPさんがアマチュア目線で解説!
昨年のプロテストに合格した吉田優利は『楽天スーパーレディス』でプロ初優勝を飾ると、約1カ月後の『ゴルフ5レディス』で早くも2勝目をマーク。セッティングを分析するとシャフト選びとウェッジの組み合わせに好調の秘密が隠されていた。
GOLF TODAY本誌 No.593 116~117ページより
【解説:関 雅史】
PGAティーチングプロA級の資格をもつクラフトマンとして、都内にある「ゴルフフィールズ」の店長をつとめている。女子ツアーで活躍する岩橋里衣のコーチでもあり、“QPさん”の愛称でおなじみの人気プロ。
吉田優利(よしだ・ゆうり)
2000年4月17日生まれ。158cm。18年に「日本アマ」「日本ジュニア」の2冠を達成して、19年のプロテストに一発合格。20-21年シーズンはルーキーながら2勝をマーク。エプソン所属。
男子ツアーでも人気の『ベンタス』投入!
米国でも日本でも男子ツアーで使用者が増えている『ベンタスブラック』。昨年までは『スピーダーエボ5』を使っていたが、今シーズン途中から変更。シャフトの先端剛性が高くて、当たり負けしないことがツアープロから好評。
吉田優利のセッティング
吉田優利選手はショートゲームが抜群に上手い選手!セッティングでもその得意分野を生かすためにフェアウェイウッドを1本にして、PWを含めてウェッジを4本にしています。上(長いクラブ)を薄くして、下(短いクラブ)を厚くするというのは、最近のPGAツアーでも流行しているセッティングです。ウェッジの本数を増やすことで100ヤード以内では状況や距離に合わせて最適なロフトを選択できる。そうなると得意のショートゲームをさらに生かせるようになるのです。
また、ドライバーは飛距離よりも方向性を重視。とにかく曲げないためにツアーモデルの『Bシリーズ』ではなく、ミスヒットに強い『JGR』を選択。シャフトも『ベンタス』という挙動が安定したモデルを選んでいます。この『ベンタス』は中弾道のライナー系が打ちやすい。一方、FWの『スピーダー』は地面からでもボールを上げやすい高弾道系、UTの『アッタス』はクセがなくて振りやすいタイプと番手に合わせたシャフトを選んでいます。ウッド系でシャフトを統一する選手もいますが、吉田選手のように3カテゴリーで3刀流のシャフトを選択することは堅実なプレーにつながると思います。
構成・文/野中真一 撮影/相田克己、渡辺義孝
元賞金女王・古閑美保が教える! 女子プロからの飛ばしのヒント|Vol.12 吉田優利
いま注目を集める女子プロたちにみる〝飛ばし〟のヒントを、元賞金女王・古閑美保が、簡潔明瞭にレクチャーする本シリーズ。...