第5のメジャー「プレイヤーズ選手権」の賞金額が大幅UPで、とんでもないことに!!
「いまどきツアーをデータ斬り！」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.119
来週の米ツアーはプレーヤーズ選手権が行われる。第5のメジャーともいわれるこのビッグトーナメントは賞金額では米ツアー№1になることが多い。しかも今年は大幅アップされて驚異的な金額となった。
第5のメジャー「プレイヤーズ選手権」の賞金額が大幅UPで、とんでもないことに!!
プレーヤーズ選手権の賞金額は何と2000万ドルだ。昨年は1500万ドルだったから一気に500万ドルも増額されたわけだ。米ツアーで初めての2000万ドルトーナメントの誕生である。メジャー4大会の賞金額はまだ発表されていないが、昨年実績で最も高かった全米オープンが1250万ドルだからプレーヤーズ選手権を超えることはないだろう。
1ドル115円で計算すれば2000万ドルは23億円となる。今年の国内男子ツアー最高賞金額は日本オープンの2億1000万円。プレーヤーズ選手権は日本オープンの実に10倍以上だ。
歴史をひも解くと、米ツアーで初めて100万ドルを超えたトーナメントは1986年5月のパナソニック・ラスベガス招待である。賞金額は115万ドル。当時は1ドル168円ほどだったようなので、そのレートで換算すれば1億9320万円となる。この年の国内男子ツアー最高賞金額はダンロップフェニックスの1億3000万円だから、それほどの差はついていなかった。
36年後の今年、国内男子ツアー最高賞金額は前述したように2億1000万円だから1.6倍にしかなっていない。対して米ツアーは約17倍に成長しているのだ。
米ツアーは1990年代後半にタイガー・ウッズの登場でテレビ放映権が急騰するなどして賞金額が急増。その後も増え続けて2014年にはプレーヤーズ選手権と全米プロが1000万ドルに達した。そして今年、ついに2000万ドルに到達したわけだ。
プレーヤーズ選手権の優勝賞金は360万ドル（4億1400万円）。このビッグマネーを手にするのは果たしてだれか。
米ツアーの最高賞金額トーナメント推移（2014年以降）
| 年 | 賞金 | 大会 |
|---|---|---|
| 2014年 | 1000万ドル | プレーヤーズ選手権、全米プロ |
| 2015年 | 1000万ドル | プレーヤーズ選手権、全米プロ、マスターズ、全米オープン |
| 2016年 | 1050万ドル | プレーヤーズ選手権 |
| 2017、18年 | 1200万ドル | 全米オープン |
| 2019年 | 1250万ドル | プレーヤーズ選手権、全米オープン |
| 2020、21年 | 1500万ドル | プレーヤーズ選手権 |
| 2022年 | 2000万ドル | プレーヤーズ選手権 |
文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
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