昨シーズン賞金ランキング1位の稲見萌寧、自身初の大会連覇の確率は!?
「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.120
今週の国内女子ツアーは明治安田生命レディスヨコハマタイヤが開催される。ディフェンディングチャンピオンとして登場するのは昨シーズンの賞金女王・稲見萌寧だ。自身初の大会連覇なるか注目されるが、連覇の確率は果たしてどのくらいなのか。
昨シーズン女王の稲見、自身初の大会連覇の確率は!?
稲見がディフェンディングチャンピオンとして臨むのは今回で2度目である。初優勝だった2019年のセンチュリー21レディスはその年限りで終了したため大会連覇は不可能だった。初めて大会連覇に挑んだのが昨年のスタンレーレディス。この時は3打差の8位に終わっている。
さて、大会連覇というものはどれほどの確率で成功するのだろうか。過去10年間(2012〜21年)で連覇を達成したのは16例である。2016年ニチレイレディスでの申ジエの3連覇目を加えても17例。つまり1年間で2例もないわけだ。確率的には簡単なことではないことが分かる。
過去10年間での16例の顔ぶれはどうか。イボミが4回、アンソンジュが3回、テレサ・ルー、フォンシャンシャン、鈴木愛が2回ずつ、有村智恵、申ジエ、畑岡奈紗が1回ずつという具合だ。全員が公式競技優勝経験者である。しかも、海外メジャー優勝経験者が2人(フォンシャンシャン、申ジエ)いて、賞金女王経験者が3人(イボミ、アンソンジュ、鈴木愛)いる。まさにトップクラスの実力者たちである。つまり、これくらいの実力を有していなければ連覇は非常に難しいということ。稲見は賞金女王であり、かつ日本女子プロ優勝者でもあるから十分に資格ありだといえる。
今年、稲見は8大会で連覇に挑むことになる。もし2大会でタイトル防衛に成功すれば2016年のイボミ以来となる年間2回の大会連覇達成だ。仮定の話をもう一歩踏み込んで年間3回となれば1988年の大迫たつ子以来、34年ぶりの快挙となる。稲見の挑戦に注目だ。
今シーズン稲見萌寧が連覇に挑む大会
日程 | 大会 |
---|---|
3.11〜13 | 明治安田生命レディスヨコハマタイヤ |
3.31〜4.3 | ヤマハレディースオープン葛城 |
4.8〜10 | 富士フイルム・スタジオアリス女子オープン |
4.22〜24 | フジサンケイレディス |
5.19〜22 | ブリヂストンレディスオープン |
8.25〜28 | ニトリレディス |
9.8〜11 | 日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯 |
11.11〜13 | 伊藤園レディス |
撮影トーナメント/2021JLPGAツアー選手権リコーカップ
撮影/相田克己
文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
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