1. TOP メニュー
  2. テクニックに効く
  3. スイング作り
  4. スイングを良くする先生は、強い優勝者たちだ!!Part1「アマチュアもマネ出来るチャンピオンテクニック」3/3

スイングを良くする先生は、強い優勝者たちだ!!Part1「アマチュアもマネ出来るチャンピオンテクニック」3/3

チャンピオンのスイングは真似どころがいっぱい!

2022/01/14 ゴルフサプリ編集部

2020~21年の統合シーズンの女子プロを中心とした優勝者たちのテクニックを解説。「女子プロのスイング全体をマネるのは難しいけれど、ポイントごとを参考にすればスイングがかなり良くなりますよ」と大西コーチがアドバイス。もちろん男子プロのテクニックにも注目だ!

GOLF TODAY本誌 No.595 44〜51ページより

松山英樹の チャンピオン テクニック

トップがやや低くなってクラブヘッドの入射角が安定

トップのポジションが以前よりフラットになり、ショットの精度が増した。
アドレスで上体の力を抜き、両肩と両腕の三角形をきれいに作っている。/POINT 両肩と両腕の三角形をキープしているからトップがコンパクト/POINT インパクトでもアドレスの両肩と両腕の三角形を再現している

両肩と両腕の三角形キープで大きな筋肉を使う

2021年はマスターズ優勝を果たした松山英樹選手。スイングを見るとトップが以前より少し低くなったかなという印象を受けます。フラットなトップから緩やかな軌道でボールに向かうようになり、フェースコントロールやスピンコントロールがしやすくなったのでしょう。

松山選手は大きな筋肉を使ってスイングするタイプで、アドレスの両肩と両腕の三角形や手首の角度がスイング中も変わりません。バックスイングでも腕や手が何もせずに、体幹の回転を使えば自然とフラットでコンパクトなトップが作られるのです。

ココがマネどころ!!

両肩と両腕の三角形を崩さないでバックスイングすれば、大きな筋肉が使えて、トップも自然とコンパクトになる。

コリン・モリカワのチャンピオンテクニック

8割くらいの力感で振る「オイリースイング」が秀逸

カラダを思い切り捻転するというよりは、余力を残してトップまでスムーズに上げているという印象。/POINT 切り返しで左手首が手のヒラ側に軽く折れる掌屈が入る
POINT 下半身に力みがまったく見られず、ヒザの動きがスムーズ/8割くらいの力感でスイングするため、ミート率が抜群に高い。/クラブを目標の左へと振り抜いて、飛距離の出るフェードを打っている。

余力を残してスイングするから球が曲がらない

コリン・モリカワのスイングを海外の解説者たちは「オイリースイング」と称しています。カラダにオイルを塗りたくったかのように滑らかな動きというわけです。まさにその通りで上体も下半身も無駄な力みが入っていないし、リズムとテンポがいつも一緒。ドライバーからアプローチまで、すべて8割くらいの力感でスイングするからリズムやテンポが狂わないのです。

もう一つの特徴は、切り返しでの左手首の掌屈。フェースが開きにくい要素を取り入れつつフェースを返さずにインパクトし、パワーフェードを打っています。

ココがマネどころ!!

左手首の掌屈はインパクトでフェースが開くのを防ぐ効果がある。スライスが出る人は参考にしよう。
下半身を踏ん張るのもいいが、下半身をスムーズに動かしてスイングするのもいい方法だ。

木下稜介のチャンピオンテクニック

大きな筋肉を意識すればトップで深い捻転が作れる

POINT 小さい筋肉から大きい筋肉を使う意識づけでトップが深くなった/POINT ダウンスイングは捻転をほどくだけでインパクトの再現性が高くなる
胸と一緒にお腹を右に回せば捻転がスムーズ。手上げで捻転が不足しやすい人は参考にしよう。/切り返しはお腹を先に左へと回すイメージ。絞った体幹をリリースするだけの感覚だ。/回転スピードが上がるからヘッドスピードもアップし、効率よく飛ばせるようになる。

バックスイングは体幹をギュッと絞るイメージ

2021年はフェアウェイキープ率で高い数値を残して、ショットの方向性が安定した木下稜介選手。以前は手でクラブをきっちりと上げていくようなスイングでしたが、カラダの捻転で上げるスイングに変わりました。同世代の松山英樹選手のように、小さい筋肉から大きな筋肉を使う意識改革で飛んで曲がらなくなったそうです。

手上げからカラダ上げのバックスイングへのシフトによって体幹が強く絞られます。ダウンスイングでは腕や手が何もしなくても、捻転をほどくだけで正確なショットが打てるのです。

ココがマネどころ!!

クラブを肩に水平に当ててアドレスの姿勢を作り、クラブの端がボールよりも右にくるまで上体を深く回す練習で感じをつかもう。

星野陸也のチャンピオンテクニック

テークバックで顔と胸が連動するから捻転がスムーズ

POINT 上体の全体が「右向け右」のバックスイング/長身のプレーヤーらしくワイドスタンスに構えている。/POINT 肩の回転が深くなり、飛ばしのパワーがフルに蓄えられる
左足を踏み込んで下半身を先に戻せば、大きなタメが作られる。/インパクトはボールをボンヤリ見る感覚で、クラブヘッドを一気に通過させる。/ハンマー投げのように両腕が真っすぐ伸びて、クラブヘッドとカラダが引き合うフォロースルー。

バックスイングの助走を大きくするならで顔を無理に止めない

星野陸也選手の一番の特徴は、「右向け右」のバックスイングにあります。首を硬くしないで、テークバックと同時に顔が右を向いていることがよくわかるでしょう。目線がボールから外れそうで怖いかもしれませんが、首の付け根の位置をキープすれば顔が回っても構いませんし、バックスイングの助走を大きくする上で合理的といえます。

むしろボールを凝視しては首が硬くなりやすいので注意。両肩の力を抜いて構え、ボールをボンヤリと見るくらいの感覚のほうがカラダを気持ちよく回転でき、好結果につながります。

ココがマネどころ!!

バックスイングの回転を促すには顔は無理に止めないで、少し右に回すのがいい。
ボールを真っすぐ見続けるとカラダの回転が不足しやすい。

チャンピオン

松山英樹
まつやま・ひでき(レクサス)
1992年2月25日生まれ、愛媛県出身。181㎝、90㎏。2021年のマスターズで日本人男子初のメジャー優勝。10月のZOZOチャンピオンシップも制し、米ツアー7勝。

コリン・モリカワ
(アメリカ)
1997年2月6日生まれ、米国カリフォルニア州出身。175㎝、72㎏。2020年の全米プロ、21年の全英オープンのチャンピオン。米ツアー通算5勝。欧州ツアー1勝。

木下稜介
きのした・りょうすけ( ハートランド)
1991年7月16日生まれ、奈良県出身。174㎝、75㎏。2021年の日本ゴルフツアー選手権森ビルカップ、ダンロップ・スリクソン福島オープンで優勝。賞金ランク2位。

星野陸也
ほしの・りくや(興和)
1996年5月12日生まれ、茨城県出身。186㎝、76㎏。2020年のフジサンケイクラシックなどツアー通算5勝。東京オリンピックは日本代表で出場。

スイング解説

大西翔太
おおにし・しょうた
1992年6月20日生まれ、千葉県出身。水城高校ゴルフ部を経てティーチングプロの道に進む。日本プロゴルフ協会公認A級の資格を取得。現在はジュニアゴルファーの育成に尽力する一方、青木瀬令奈のコーチ兼キャディもつとめる。21年の宮里藍サントリーレディスオープンで青木の4年振りの優勝に貢献。メンタルやフィジカルの知識も豊富で、幅広く活躍中。

取材トーナメント/日本女子オープン、ZOZOチャンピオンシップ、2020東京オリンピック

*選手のプロフィール中のデータは11/22現在です。


チャンピオンのスイングは真似どころがいっぱいい!

前回へ 次回へ

シリーズ一覧へ

松山英樹のフェアウェイウッドスイング後方連続写真【2020東京五輪・R3】(2021年)

2020東京五輪ゴルフでは惜しくもメダル獲得とはならなかったが、万全とは言えない体調にも関わらずファンを湧かせるアツいプ...

あわせて読みたい

コリン・モリカワのドライバースイング連続写真【ZOZO選手権】(2021年)

コリン・モリカワのドライバースイング連続写真。2021年、メジャー2勝目となる「全英オープン」優勝。2020東京五輪でも活躍し...

あわせて読みたい

星野陸也のドライバースイング連続写真を解説

日本男子ツアー通算5勝。186cmの長身を生かした大きなアークのスイングから繰り出されるドライバーショット、グリーンを狙う...

あわせて読みたい