今季未勝利ながらも、「イーグル量産」の笹生優花から目が離せない！
「いまどきツアーをデータ斬り！」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.138
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笹生優花が全米女子プロ2日目11番でイーグルを奪い、今季イーグル数を早くも10個とした。これは部門単独1位の数字。このペースなら、歴代最多記録更新も夢ではない。
今季未勝利ながらも、「イーグル量産」の笹生優花から目が離せない！
全米女子プロは最終日に77と崩れて30位。上位進出は逃した笹生だが、魅せるところでは魅せた。飛距離を生かして2日目11番パー5では2打目をピンデッドに攻めて今季10個目のイーグル奪取。イーグル部門で1位に並んでいたケリー・タンを抑えて単独1位に出たのだ。
今季の米女子ツアーは34試合が予定されており、全米女子プロは16試合目。シーズン折り返し前の時点でイーグル10個は、かなりのハイペースである。
米女子ツアーのイーグルのデータは1993年から残っているが、シーズン最多は2019年にアリヤ・ジュタヌガーンがマークした23個である。20個を超えているのは、この1例のみ。笹生はシーズンが半分と少し残っている時点で10個だから、ジュタヌガーンの記録に迫り、抜き去る可能性は十分にあるわけだ。
では、日本選手の歴代最多はどうかというと、福嶋晃子が1999年にマークした12個である。これに次ぐのが今季の笹生の10個。つまり、笹生は米女子ツアーで日本選手2人目となるシーズン2ケタイーグルを奪ったということになる。
福嶋が12個のイーグルを決めた時、部門順位は5位だった。これが日本選手のイーグル部門最高順位でもある。日本選手のシーズンイーグル数と部門順位歴代最高の更新は、かなり現実味があるのではないだろうか。
笹生は昨季、シーズン途中からの参戦ながら8個のイーグルを奪っており、個数では部門17位だがイーグル率（米女子ツアーの算出方法はイーグル数÷ラウンド数）は0.24242で1位だった。昨季から非常に高いイーグル奪取能力を見せつけていたわけだ。持ち前の攻撃的なゴルフで、このままどんどんイーグルを決めて、すごい記録をつくってほしいものだ。
米女子ツアー今季イーグル数ランキング（全米女子プロ終了時）
| 順位 | 選手 | イーグル数 |
|---|---|---|
| 1位 | 笹生優花 | 10個 |
| 2位 | K・タン | 9個 |
| 3位 | C・ブティエ | 8個 |
| 3位 | C・シガンダ | 8個 |
| 16位 | 畑岡奈紗 | 5個 |
| 53位 | 古江彩佳 | 2個 |
| 53位 | 渋野日向子 | 2個 |
文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
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