国内女子ツアー後半戦へ! ユン・チェヨンがマークしている歴代最高ペースの部門とは!?
「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.140
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女子ツアーはシーズンの半分を終えて後半戦に入った。前半戦を終えた時点のデータを集計すると、韓国のユンチェヨンがある部門で歴代最高記録を塗り替えるペースであることが分かった。それは何か。
国内女子ツアー後半戦へ! ユン・チェヨンがマークしている歴代最高ペースの部門とは!?
ユンチェヨンが素晴らしい数字を残しているのは3パット率である。どれだけ3パットが少ないかのランキングで、3パット以上を要したホール数のパーセンテージで順位付けしているものだ。ユンの数字は1.4286%。2位につける森田遥の1.8141%を大きく引き離しての独走態勢である。
1990年からデータが残る3パット率の歴代最高はイボミが2013年に記録した1.6734%。まだシーズン半ばとはいえ、ユンはこの記録を大幅に上回っているわけなのだ。
パーセンテージで表すと、もうひとつピンとこないかもしれないので何ホールに1回3パットするのかという形にしてみよう。すると、ユンはちょうど70ホールに1回ということになる。ほぼ4ラウンドに1回という計算だ。1ラウンドに3回も4回も3パットをしてしまうアベレージゴルファーからすれば、うらやましすぎる数字である。
今季大活躍している若手はどうか。メルセデス・ランキング1位の西郷真央は約41ホールに1回(2.4510%)、同2位の山下美夢有は約39ホールに1回(2.5720%)、同3位の西村優菜は約40ホールに1回(2.5253%)とほぼ同じ数字。彼女らと比べてもユンの数字は際立っている。
ユンは日本ツアー参戦5シーズン目の35歳。母国では「奇跡の8頭身美人」と称されるほどの存在で、日本にもファンが多い。参戦1シーズン目からシードは維持しているが、優勝はなし。しかも今季は前半戦終了時でメルセデス・ランキング68位と苦戦している。3パットの少なさが成績に直結していない形だ。
それでも今月頭の資生堂レディスで今季最高の5位に入るなど復調気配。3パット率の記録に挑みながらも好成績を挙げてシード権維持、そして日本初優勝を実現させてほしいものだ。
今季女子ツアー3パット率ランキング(ニッポンハムレディス終了時)
順位 | 選手 | 3パット率 |
---|---|---|
1位 | ユンチェヨン | 1.4286% |
2位 | 森田遥 | 1.8141% |
3位 | 比嘉真美子 | 1.9048% |
4位 | 岸部桃子 | 2.0576% |
5位 | 勝みなみ | 2.2599% |
文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
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