打感の良さをイメージさせる小ぶりなヘッド

「軟鉄鍛造の単一素材かと思うくらいの見た目のオーソドックスなキャビティアイアン。打感も良さそうですね。試打クラブは7番でロフトは30度。シャフトはNSプロモーダスツアー105Sが入っています。置いてあるボールをフェースで引き寄せただけで打感の柔らかさを感じるほどです。構えるとやはりヘッドが小さいですね。トゥ側が高い印象です」

シャフトはスチールのフィーリングを備えつつ、それを上回る性能をもつ「VIZARD CUSTOM SHAFT IB-WF」がスペシャルイシュー。先端にアモルファス金属繊維「ボルファ®」を積層、新採用の超高強度ステンレス鋼線を全層に積層することでスチールシャフトのフィーリングがさらにアップした。さらにインパクト時にロフトが立つ動きを強めて”分厚いインパクト”を実現。強弾道でスピンも入れやすくなっているということだ。

普通に打つだけで柔らかい打感で飛ばせる

「飛距離は169.3ヤード。思った通り打感が柔らかいですね。最近はプロモデルでも中空構造や飛び系だったりが多いですが、このアイアンはロフトこそやや立ち気味ですが、柔らかい打感で僕のいつもの飛距離を打てました」

機能を高レベルで調和させているポイントのひとつはタングステンウエイト。4~8番ではトゥに7gを内蔵して重心距離を長く、またヘッド幅を大きくしながら操作性を両立させる重心位置にしている。さらにオフセンターヒット時のヘッドのブレをカバーするトゥ、ヒールの重量配分も施しているという。

ゴルファーの上昇志向に応える難しすぎないアイアン

 ならばということで、さまざまなボールを打ち分けて操作性をテストしてみたところ、
「いいですね。フェードを打ってみたところ飛距離は157ヤード。思った方向に思ったぶんだけ曲がってくれました。方向はもちろんですが、曲がる量も思った通りでないと操作性が良いとは言えませんからね。ドローを打ったら168.6ヤード。300回転くらい左に巻きましたが、こちらも思い通りの弾道が出ました。左右のコントロール性は文句なく高いです。低い球もいい感じで打てて飛距離152.3ヤード。低いぶんスピン量が入ってボールの風切り音がすごかった。もちろんコントロールしても打感は柔らかいままでとても気持ちがいい

と上々の結果に。時距離と上級者が気にする打感及び操作性を見事にマッチアップさせていることがわかった。

「スイープに払い打つゴルファーにはちょっと難しいかもしれませんが、その先を目指して取り組んでいる人には、いたずらに難しすぎない。上昇志向に叶ったアイアンだと思います。もちろん、今も打てているけれど、もっとコントロール性を高めたい、あるいはいい打感を味わいたい、といった人たちにはもってこい。難しすぎない本格派飛び系キャビティアイアンです」

試打解説/関浩太郎
(せき こうたろう)1974年生まれ、茨城県出身。アメリカで最新のゴルフ理論を学びながら、ミニツアーを転戦。帰国後、クラフト技術を学んだ後、「SEKI GOLF CLUB目黒」を主宰。多くのアマチュアゴルファーのサポートを行い、さまざまなゴルフメディアでも活躍している。
関浩太郎 GOLFTV


2022ニューモデルを関浩太郎が試打インプレッション

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