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ネオマレットなのにブレード並みに繊細なタッチが出る|オデッセイ ELEVENパター

2022ニューモデルを関浩太郎が試打インプレッションVol.30

2022/07/21 ゴルフサプリ編集部

オデッセイ ELEVENパター

スイングコーチ兼クラブフィッターの関浩太郎が今回試打したのはオデッセイの「ELEVENパター」。見た目は大型ヘッド、いわゆるネオマレットながら従来のモデルとは一線を画す性能を有している。すなわちネオマレットの安定性と操作性がドッキング。抜群の転がりの良さに魅了されたツアープロが手にして、多くの勝利に貢献している。

撮影/相田克己 協力/サザンヤードカントリークラブ

操作性までをも手に入れた新感覚ネオマレットパター

オデッセイ ELEVENパター

形状は2021年にお目見えした「TEN SERIESパター」に似ているが、あえてヘッドの後方部に重量を配さず、前方部に重さを配分した浅重心設計を採用。その代わりフェースに近いトゥ、ヒール部分にソールウェイトを設置して高い慣性モーメントのキープに成功した。

結果、従来のネオマレットにはなかった優れた操作性を獲得し、なおかつ芯を外しても距離と方向性とのズレを大幅に削減できるパターに。思いのままにストロークできる新時代のネオマレットだという。

ここで気になるにはパターにおいて操作性とは何かということ。これについて関は次のように言う。

「ネオマレットながらも操作性が高いパターという触れ込みで、男子ツアーで優勝者が続出しているパターですね。実際、使っている選手からも操作性が高くていいという感想が聞かれます。

操作性といった場合、ドライバーやアイアンは球を低く抑えたり曲げたりしますが、パターでそれはありません。プロでもフックラインでフェースを開いてフックを封じるなんてことはなく、ひたすら真っすぐ打ってライン通りに曲げて入れるだけです。

では、プロは何をもって操作性が良くて入ると言うのかといえば強弱。球足の強弱が繊細にコントロールできるという意味で“操作性が高い”と言っています」

一皮むけて距離感が出やすいネオマレットに変身

オデッセイ ELEVENパター

とはいえ、ヘッド形状からすると操作はしづらそうだし、浅重心だと慣性モーメントが高くないから真っすぐ打てない気もする。

「確かにそうですよね。ヘッドの後方部に比重の重いものをつけることでボールが当たるところからの深度を深くする。そうするとストローク中にフェースの開閉が起きにくくなって方向性がいい。

これがネオマレットの利点ですからね。ただ一方で、重心深度を深くすると打点と重心点がより乖離します。この2点が離れるほど打感はボヤけてくるので、一般的なネオマレットは方向性はいいけれど距離感が出しづらい。平たく言うとショーパットはいいけれどロングパットは難しくなるのがネックでした」

オデッセイ ELEVENパター

なるほど、そこにテコ入れをして距離感が出やすい、関の言によれば操作性の高いパターへの脱皮を図ったということか。

「ネオマレットの慣性モーメントの高さは音でわかります。ELEVENのフェースの真ん中でボールを弾ませるとペラペラに薄い音がします。でも四隅は肉が詰まった重い音がする。周辺に重量を配分することで高慣性モーメントを得ているわけです」

ヘッド前方部分にはスチール素材を使用し、ソール前方のトゥ、ヒールには同じくスチール製のウェイトを装着。一方、ヘッド後方の下部にはウレタン樹脂のTPUと比重の軽いアルミニウムを使用しているということだ。

2球打った時に1球目の結果が即フィードバックされる!

オデッセイ ELEVENパター

「プロはアマチュアがなかなか入らない4~5メートルを入れにいきたい。ちょっとでも強いと真っすぐで、ちょっとでも弱いと曲がるこの距離では、思った強さピッタリで打たないと思った分だけ曲がってくれません。繊細なタッチで打つからこそ思ったように曲がって入る。

とりわけミドルパットのブレークラインを入れるには強弱のコントロール性の高いパターが欲しいわけです。本来、打点と重心点が近い方がタッチは出やすくコントロールできます。多くのプロがブレードタイプのパターを使う所以ですが、それだと慣性モーメントが低くて方向性がイマイチ。そこで満を持して投入されたのがこの最新ネオマレットというわけです」

オデッセイ ELEVENパター

強弱のコントロールに影響する打感や打球音を演出するのは、オデッセイの象徴とも言えるホワイト・ホット インサート。ボールのカバーと同じ素材なのでインパクト時の相性は抜群。ソフトな打感ながらしっかりと反発する。打感や反発についてはシャフトも一役買っている。

「シャフトはカーボンとスチールの複合素材。オールカーボンだと強く打っても弱く打っても同じ打感になりがち。逆にオールスチールではミスヒットに弱い一面があります。双方のいいとこ取りで操作性を高めたとも言えるでしょう。

プロが使って勝っているところを見ると、プロもやさしい方がいい風潮になっていると言えます。打ってみて強く感じたのは、2球打った時に1球目に対する反省がすぐにフィードバックされること。こういうパターはありそうでなかなかありません」


「ELEVENパター」には、同じヘッド形状ながら異なるスタイルのモデルが5つ用意されており、それらすべてにNEW STROKE LABシャフトとPISTOLグリップが装着されている。長さはモデルによって違うが32、33、34インチの3種類だ。

オデッセイ ELEVENパター

ブレードタイプみたいな振り心地なのに大型マレットの安定感もあるイレブンパターを試打したよ

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関浩太郎

試打解説/関浩太郎
(せき こうたろう)1974年生まれ、茨城県出身。アメリカで最新のゴルフ理論を学びながら、ミニツアーを転戦。帰国後、クラフト技術を学んだ後、「SEKI GOLF CLUB目黒」を主宰。多くのアマチュアゴルファーのサポートを行い、さまざまなゴルフメディアでも活躍している。
関浩太郎 GOLFTV


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