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国内ツアー2勝のELEVEN パターに2BALLが登場して、感動の結果を生む!

オデッセイの『2-BALL ELEVEN S TOUR LINED パター』をコースに持ち込み、ロマン派ゴルフ作家が検証する!

2022/07/28 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

オデッセイ 2-BALL ELEVEN S TOUR LINED パター

『ELEVEN パター』+『2BALL』は、1+1=2ではなく、3になるのか?
コースに持ち込んで、その謎を紐解き、レポートする。

撮影/篠原嗣典

大活躍の『ELEVEN』に『2BALL』を加える意味は何なのか?

オデッセイ 2-BALL ELEVEN S TOUR LINED パター

キャロウェイは、2022年7月15日に『2-BALL ELEVEN S TOUR LINED パター』を発売した。

『2-BALL ELEVEN S TOUR LINED パター』は、4種類発売される『2-BALL ELEVEN パター』の一つ。
『S』はショートネックの略で、『TOUR LINED』は、サイトラインが入っているという意味だ。
ネックは、ベースモデルが、ダブルベントで、クランクネック(アンサー型に採用されている直角に曲がる形状)のモデルもある。
サイトラインは、3モデルで共通。1モデルだけ、サイトラインではなく、ボールのラインと同じカラーのTRIPLE TRACKになっている(ネックはダブルベント)。

今回試打したのは『2-BALL ELEVEN S TOUR LINED パター』だが、長いので、以後は、『2-BALL ELEVEN パター』と表記する。

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今回試打したのは『2-BALL ELEVEN S TOUR LINED パター』だが、長いので、以後は、『2-BALL ELEVEN パター』と表記する。

さて、4月に発売した『ELEVEN パター』は、試合数が少ないのにもかかわらず、国内ツアーで2勝を挙げたパターである。
春に試打をして“未来を照らすパター”だと絶賛したので、プロの世界での大活躍だけではなく、購入したアマチュアからも“良かったです”というメッセージが届いたりしてホッとしている。

今回、追加される『2-BALL ELEVEN パター』は、一気に畳み掛けるようなオデッセイの勢いを感じさせる。
ビックリしたのだが、単純に、『2-BALL』を上にプリントしただけではなく、『ELEVEN パター』よりも『2-BALL ELEVEN パター』のほうが、ほんの少し大きい。
確認したところ、そうしないと『2-BALL』のプリントが、微妙にはみ出してしまうからだということで、大きくしたそうだ。

そこまでして、『2-BALL』を乗せたかったのだろうか?
という疑問が浮かんだ。『ELEVEN パター』は十分に魅力と実力があるパターなのに、余計な足し算になるような気がしたのだ。

同時に、『2-BALL』は、その構造上、マレットタイプなのに空洞部が多く、実質的には『ELEVEN パター』の売りである「浅重心」になっているパターだったことを思いだした。
オデッセイのパターといえば、『2-BALL』を想起する人がいるほどの伝統的な名器は、ボールが並んだ残像効果だけではなく、「浅重心」を使い熟しているゴルファーに支えられていた、とすれば……

『2-BALL ELEVEN パター』で、二つを融合して、トレンドになっている「浅重心」のパターを使いたいゴルファーをガッチリと掴んでおこうということだと納得できるのだ。
もちろん、それはメーカーサイドの見方に過ぎなくて、『2-BALL』の長年のファンも、最先端のパターを使えるようにお膳立てしたという見方もできるわけである。

春に、『ELEVEN パター』の試打をする際に、スパイダー型の発展系である『ELEVEN』を打つのは、蜘蛛使い(スパイダー型のパターの使い手のこと)だったことから僕は適任で、かつ、1年前から浅重心のパターを使用しているので、誰よりも色々なことがわかると豪語した。

『2-BALL ELEVEN パター』だが、僕は『2-BALL』が不得手なのです。前回と比べると、少しだけ自信がない状態だったが、パターを見て、アドレスをしてみると、不安は消し飛んだ。
理由はわからないが、構えやすいし、明らかに集中しやすい感じがしたのだ。

コースに持ち込んで、じっくりと試打をしてみた。

タッチを作るELEVENと方向性の2BALLで狙い通りにしかいかないパター!

オデッセイ 2-BALL ELEVEN S TOUR LINED パター

『2-BALL ELEVEN パター』は、過去に試打をした全ての『2-BALL』と比べても、最高の結果を残した。
あまりにも強烈だったので、2ラウンド使ったが、通して、ほぼ完璧なパッティングを楽しめたのである。

まず、アドレスしたときに、方向が出しやすい。信じられないが、ノーストレスで、スッと狙いをつけて構えられる。
『2-BALL ELEVEN パター』の外周部の台形が、ターゲット性を高めている部分が、僕には合っているのだと思われる。

更に、距離感が良いのだ。
2ラウンドで最も距離感が合わなかったホールの誤差は、ショート1ヤードだけで、ロングとミドルパットは、ほとんどがタップインのタッチが出ていた。

『ELEVEN パター』の試打から数ヶ月経過しているが、数を打って慣れたという側面は否定できないが、『2-BALL ELEVEN パター』のほうが、タッチが合う感覚があった。
これは、『スパイダー』がツアーの要望の“速いグリーンでもしっかりとパットしたい”というリクエストに応えて開発されたというDNAを受け継いでいる部分が大きい。

『2-BALL ELEVEN パター』は、ストロークでソフトに押す感じでタッチを出すタイプには転がらないショートが多発する。しっかりとヒット感があるパッティングで、その機能をフルに発揮するのだ。

『2-BALL』は、ボールに集中しやすく、芯に常に当てやすいという効果があるといわれてきたが、初めて、実感した。

『2-BALL』が好き、または、得意で、しっかりとヒットするタイプのゴルファーは『2-BALL ELEVEN パター』をオススメである。
また、単純に、最先端と伝統の融合を楽しみたいゴルファーにもオススメだ。

“今更、どうして2-BALL?”という疑問は、ある意味で、当然だと思うが、21世紀になった年に発売されて以来、多くのゴルファーに愛されてきた伝統は、ちゃんと意味があるのだ。

『2-BALL ELEVEN パター』は、中身は、2022年の最先端のパターであることは間違いない。そして、それは、ツアーでの成績で証明されたように、優れた機能を持っているパターなのだ。
最も優れているのは、速いグリーンに対応した距離感が出しやすいというやさしさだ。
『2-BALL』は、狙いやすさの部分で機能する。
この融合は、1+1=2ではなく、個人的には4に近い答えを出していると思う。

個人的な好みで『S』のショートネックを試打したが、このネックが付いていることで、腕前に自信があるゴルファーは、パターを操って、使い熟している感触を味わえる。
『2-BALL ELEVEN パター』は、やさしさ満載のパターではあるが、不必要に鈍感には出来ていないのだ。「浅重心」のパターは、概して、敏感になる傾向があるが、その部分をショートネックは、良い感じに引き出している感覚がある。

指先のちょっとした動きが、ヘッドに影響することで、直感的なパッティングになる。
『2-BALL ELEVEN パター』は、それを上手に使えるパターだから、入り出したら止まらなくなる感じがするのである。(『ELEVEN パター』のインプレでも、同様な感想を持った)

2ラウンドを通して、『2-BALL ELEVEN パター』は、狙い通りにしか転がらなかった。
僕は、パットが急に上手くなったような気分になって、試打ラウンドの直後に、自分のパターを打ってみた。上手くなっているかどうかは、それが最もわかる方法だからだ。
無責任な書き方だが、結果として、上手くなっていたのだ。

『2-BALL ELEVEN パター』は、打ち手と物語を紡げるパターである。そういうパターは、ときとして、打ち手を成長させるのだ。2022年、こういうパターがお金を払えば買えることは幸せである。

篠原嗣典

篠原嗣典

ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


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