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ツアーレスポンス ストライプはアマチュアに特化した高機能ボールだ!

テーラーメイドの『ツアーレスポンス ストライプ ボール』をコースに持ち込み、ロマン派ゴルフ作家が検証する!

2022/08/09 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

ツアーレスポンス ストライプ ボール

テーラーメイドの『ツアーレスポンス ストライプ ボール』は、どんなゴルファーのためのボールなのか? コースに持ち込んで、その真相をレポートする。

撮影/篠原嗣典

ツアーレスポンス ストライプは目立つだけのボールじゃない!

ツアーレスポンス ストライプ ボール

テーラーメイドは、2022年4月22日に『ツアーレスポンス ストライプ ボール』を発売した。
前モデルから約2年振りのモデルチェンジである。

“ツアーボールのDNAを継承したボールに、ビジュアルテクノロジーが搭載!”というのが、『ツアーレスポンス ストライプ ボール』のコピーだ。
同時発売の『ツアーレスポンス ボール』に、イエローとブラックの太い赤道的なラインをプリントしたのが『ツアーレスポンス ストライプ ボール』である。

テーラーメイドが持っているツアープレーヤー用のボールのテクノロジーをアマチュアゴルファーが、簡単に体感できるようにすることを目標に開発されたボールだという。

パッティング時、目標に正確にリプレースするためのガイドラインとなる「NEW 360°クリアパスアラインメント」が、とにかく目立つところが、『ツアーレスポンス ストライプ ボール』の最大の特徴である。

モデルチェンジで新しくなったテクノロジーとしては、『TP5』シリーズで実績がある「ツアーフライトディンプルパターン」が搭載され、空気抵抗を低減することで、ボールの最高到達点をより遠くにして、弾道でキャリーを伸ばす狙いがある。

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そして、アマチュアゴルファー用に耐久性なども向上させた「キャストウレタンカバー」も採用されている。
グリーン周りでのスピン性能を発揮し、打感もウレタンボール独特の良さを体感できるようになっている。

最後に、やわらかいコアを包み込むマントル層に注目して、やわらかく、反発性能を高めることで、インパクト時に反発性能をアップさせることに成功したという。これは、初速アップという飛距離アップに直結するのだ。

『ツアーレスポンス ストライプ ボール』は、前モデルも試打をして(ストライプではなく、ホワイト)、良いボールだと高評価をした記憶があることと、試打するのに時間が半年かかったこともあって、打つ前から、良いボールなんだろうという予感があった。
試打したくとも、売れすぎて、試打に回すボールが確保できない、とテーラーメイドと何度も説明を受けていたからだ。

実際に、市場を確認してみると、『ツアーレスポンス ストライプ ボール』は品不足が続いているようだ。
一度買ったゴルファーがリピートしているパータンというより、口コミや、使用しているのを見たことで、自分も使いたいと考えたゴルファーが購入しているという。

中価格帯なのに、3ピースのウレタンボールという本格的な雰囲気が漂う『ツアーレスポンス ストライプ ボール』は、目立つ外観だけではなく、中身も期待させるのだ。

思いっ切りハードルを高くして、『ツアーレスポンス ストライプ ボール』をコースに持ち込んで試打ラウンドをした。

中低のヘッドスピードのゴルファーはツアーレスポンス ストライプを試すべき!

ツアーレスポンス ストライプ ボール,グリーン

『ツアーレスポンス ストライプ ボール』の打音の音量はやや控えめ、音質は濡れているが締まっている。残響がないのも特徴的だ。
打ち応えは、かなりやわらかい。ボールが潰れる感覚が、ダイレクトに手に伝わってくる。

『ツアーレスポンス ストライプ ボール』の弾道は、やや低めの高弾道。打ち出しは少し低めで、強いボールが打ち出される。伸び上がったりはしないが、アイアンではスピンがしっかりとかかる。
曲げにくくはないが、基本的にはストレートに飛ぼうとする。

『ツアーレスポンス ストライプ ボール』の飛距離性能は、トップクラスのボールに分類される。
ドライバーの平均飛距離は220ヤード。最長飛距離のホールでは230ヤード。
ドライバーからショートアイアンまで、どの領域でもしっかりと飛距離が出る。

『ツアーレスポンス ストライプ ボール』は、イエローの太いラインは、とにかく目立つ。
かなり離れたところからでも、一目で『ツアーレスポンス ストライプ ボール』だとわかるほどだ。
これだけでも、十分にこのボールを購入する価値があると思わせる。

実は、心配していたことが一つだけある。
太い目立つラインが、2打目以降に目標線に斜めになったりしたときに、邪魔になるのでは?ということだ。
実際にラウンドしてみると、頻繁にそういう事態は起きたが、全く気にならなかったので安心した。

『ツアーレスポンス ストライプ ボール』は、中身の基本性能が高いことで、多くのゴルファーにオススメできるが、注意が必要なのは基本的にはヘッドスピード40m/sに合わせてチューニングされている感じがする。
ヘッドスピードが速いゴルファーの場合は、アンダースペックになって、基本性能の高さを使い切れない可能性があるからだ。

ヘッドスピードが普通以下のゴルファーで、高機能の面白いボールを使いたいのであれば、『ツアーレスポンス ストライプ ボール』はオススメである。

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『ツアーレスポンス ストライプ ボール』の試打ラウンドで、テーラーメイドの潔さを強く感じた。
中低のヘッドスピードにチューニングしたボールだと宣伝するのは簡単であるが、実際は中途半端なものが多いのも事実だからだ。“どうせ、わからない”、という諦めを前提として、欲を出して、色々なゴルファーに打ってもらおうと機能のパラメーターを弄ってしまって、せっかくの高性能がブレてしまうのだ。

『ツアーレスポンス ストライプ ボール』は、そういう欲に負けたところを一切感じさせない。
徹底してアマチュアの為のボールとして仕上げてあるのである。

ツアーレスポンス ストライプは未来志向のボールだ

さて、ここまで書くと、『ツアーレスポンス ストライプ ボール』は、減点なしの素晴らしいボールということになるのであるが、個人的には、大きなマイナスを感じるところもあった。
アプローチのときに、急に飛ばなくなるところである。

個人的には、アプローチの打ち手の技術は、飛ばさないテクニックに尽きると考えていて、それが詳細な飛距離を作る礎になると思っている。
『ツアーレスポンス ストライプ ボール』は、アプローチで、飛ばない機能を発揮するのだ。
(ほんの数ヤードなのではあるが)多くのゴルファーは、たぶん、アプローチがやさしくなった、と評価するのかもしれないが、僕は、余計なことを、と感じた。

とはいえ、パッティング時の硬質な打音は、この手のボールが抑えているのが主流になってきているのに、『ツアーレスポンス ストライプ ボール』は素晴らしいのだ。
このプラスポイントには感心した。僕は使用するボールに、パットの打音を妥協しない。このボールは、この分野で楽々合格のレベルに達している。

今回、『ツアーレスポンス ストライプ ボール』をやっと試打することが出来て、ラウンドの途中から考えていたことがある。
近い将来、『ストライプ』ボールは、他のブランドでも採用されるべきだし、他のメーカーも、カラーボールのバリエーションとして発売するだろうと思ったのだ。

ボールが目立つこと。それが機能として使えること。この効果は、ゴルファーのレベルに関係なく、実は重要なのである。
『ツアーレスポンス ストライプ ボール』は、そういう部分で、未来を示していると感じさせた。

ゴルファーの6割ぐらいは、ヘッドスピード40m/s以下だというデータがあるが、該当する自覚があるゴルファーは、『ツアーレスポンス ストライプ ボール』を見かけたら購入して、使用してみるべきである。

篠原嗣典

篠原嗣典

ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


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