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『B-Limited 220MB』『221CB』『222CB+』は、プロのためのアイアンだが、使わないと損をする?

ブリヂストンスポーツの『B-Limited 220MB』『221CB』『222CB+』をコースに持ち込み、ロマン派ゴルフ作家が検証する!

2022/08/23 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

ブリヂストンスポーツの『B-Limited 220MB』『221CB』『222CB+』

ブリヂストンスポーツの最新のアイアン『B-Limited 220MB』『221CB』『222CB+』をコースに持ち込んで、その真相をレポートする。

撮影/篠原嗣典

『B-Limited 220MB』『221CB』『222CB+』は本格的なツアーアイアンである!

ブリヂストンスポーツの『B-Limited 220MB』『221CB』『222CB+』

ブリヂストンスポーツは、2022年9月9日に『B-Limited 220MB アイアン』『221CB アイアン』『222CB+ アイアン』を発売する。

『B-Limited 220MB』は、特約店や試打会他で扱う特別注文専用のマッスルバックアイアン。コピーは“洗練されたデザインと芯を食う打感 軟鉄鍛造マッスルバックアイアン”だ。

『221CB アイアン』は、軟鉄鍛造のセミキャビティバックのアイアン。コピーは“プロの欲求にこたえた軟鉄胆道キャビティアイアン”である。

『221CB+ アイアン』は、セミラージサイズの軟鉄鍛造の深いキャビティアイアン。コピーは“221CBにやさしさをプラス セミラージサイズの軟鉄鍛造キャビティアイアン”と、わかりやすい。

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広い意味では『B シリーズ』の最新アイアンの三種は、契約プロの要望で開発した最先端のアイアンだ。
共通するテクノロジーは「ツアーグルーヴデザイン」。0.02ミリの精度で設計製造された溝は、スピンの安定性を高める効果を生む。

マッスルバックの『B-Limited 220MB』は、機能美を強く感じさせるきれいなヘッドだ。
構えてみると、どの番手も直線的なデザインに無駄や癖はなく、自然と弾道がイメージできる。マッスルバックは、それで十分なのである。打ってみて、わかるという等身大が魅力になるからだ。

『221CB』は、最近では珍しいセミキャビティバッグのアイアンで、実際に現物を見ると、ほぼマッスルバックに近い仕上がりのアイアンになっている。
ヘッドの「小さくて、最小限」という言葉がピッタリくるアイアンになっている。

「ツアーコンタクトソール」というテクノロジーは、『222CB+』でも採用されているが、『221CB』のほうが、直線的にわかりやすくグラインドされていて、ネック寄りの膨らみなどもしっかりしている。
抜けが良いだけではなく、上手く使えば、滑ったり、跳ねたりさせることも可能だと思わせるのだ。弾道を安定させて、結果として距離感を作りやすいアイアンになるイメージが湧く。

『222CB+』は、セミラージヘッドということだが、全く大きくは見えない
目立つのは、このアイアンだけに採用された「デュアルワイドポケットキャビティ」というバックフェースの下部に打点の裏は繋がっていて、その左右部分は深い穴が開いているという構造である。
穴の部分の重量を低重心化とヘッドの大型化に利用したということだが、ある意味で、中空構造のようで、最先端感が半端ないところはプラスポイントになると思う。

ボールを上げやすくする、グラビティコントロールデザイン

『221CB』と『222CB+』の両方で採用されているテクノロジーがもう一つ。「グラビティコントロールデザイン」だ。バックフェースの厚みをソール向かって厚くなるようにフローさせている。低重心化して、ボールを上げやすくする狙いがあるのだ。

マッスルバックの『B-Limited 220MB』は、当然かもしれないが、『221CB』も、『222CB+』も、アドレスしてみると、本格的な雰囲気がビンビンしてくるアイアンだ。
推測であるが、市場で何が売れるという考え方よりも、プロが要望した三つの形が優先されたのだと思った。つまり、しっかりしたツアーモデルなのだ。

1ラウンドで、3つのアイアンを打つのには限界があるので、実質、2ラウンド半を使って、試打をすることになった。
ツアーモデルのアイアンは、普通のアマチュアにも打てるのか?どんなプラスがあるのか?注目して試打をしてみることにした。

『B-Limited 220MB』『221CB』『222CB+』をコースで試打!

ブリヂストンスポーツの『B-Limited 220MB』『221CB』『222CB+』

B-Limited 220MB アイアン

『B-Limited 220MB アイアン』の打音は、やや控えめの音量で、硬質で残響が少ない音質だ。敏感で、真っ正直なので、真芯でとらえたときだけ美しい打音になる。

弾道は低めの高弾道。伸び上がりがない強いボールが出る。ストレートに飛ぼうとする傾向があり、マッスルバックとしては、曲げやすさは大人しめだ。
スピン性能は、その場で止まろうとするツアーモデルらしいかかり具合になっている。

驚異的だと感じたのは、縦距離が直感的に合うこと。4ホールに1ホールが、ほぼベタピンで、ワンクラブ以内に止まった。こんなことは滅多にない。
マッスルバックのアイアンの場合、自分のゴルフの調子が露骨に結果に出る傾向があるので、それを差し引いても、縦距離が合うのには驚いた。

221CB アイアン

『221CB アイアン』の打音は、音量はちょうど良い大きさで、音質はパシッという感じの濡れた金属音質。打ち応えは特別で、長いクラブは厚みがあって、フェースとの接触時間が長く感じる。
短いクラブは、硬質で締まった感じになっていく。この打ち応えだけで、十分にこのアイアンを選んでも良いぐらいな特別感がある。

弾道は、高めの中弾道で、最高到達点を遠くにしようという感じがした。曲がりには、まあまあ敏感で、持ち球にこだわる人には打ちやすいはずだ。
スピンは、その場で止まろうとするが、ワンピンぐらい転がるケースもあった。クラシックなロフトのアイアンに比べて、半番手は(5ヤード)はキャリーが出る。

アドレスビュー、扱いやすさ、打ったボールが、ほぼマッスルバックアイアン
このアイアンも驚異的に縦距離を合わせることができる。キャッチボールで相手の胸を狙えば、届く範囲であれば簡単に投げられるように、最高飛距離の内側であれば、イメージするだけで、狙い通りに打てた。
1年ぐらい使っているアイアンのように、使い熟している信頼すら感じた。

222CB+ アイアン

『222CB+ アイアン』は、前の2モデルに比べるとグッとミスに強くなるが、深いキャビティのモデルだと安心して打てるほど甘くはない。使いやすいが本格的なアイアンに仕上がっている。

打音は、やや控えめな音量で、スイープに打つと硬質で、打ち込むとパシッという鞭系な音質になる。打ち応えは、やや鈍感ではあるが、ボールの重さがしっかりと手に伝わる。
ミドルアイアンは、重くやわらかい打感。ショートアイアンは軽めでシャープ。
弾道は高弾道。ストレート系の球筋が得意。スピンは、まあまあかかるが、ツアーモデルとしては少し頼りない。

飛距離が出るアイアンではないので、それなりにパワーがあるゴルファーで、マッスルバックのような厳しいアイアンではなく、やさしめで安心して打ちたいゴルファーに向いている

『221CB』は、特別!良い感じのアイアンに仕上がっている!

3つのアイアンを試打し終えて、とにかく特別感が強烈だったのは、『221CB アイアン』だ。
マッスルバックアイアンの要素を残した上で、無理せずに、細部を徹底してチューニングしたという完成度の高さを感じた。上手くなった気分にさせてくれるだけではなく、余計なものがない純粋なアイアンでなければ出来ないゴルフを堪能するのに最適だと思った。

『B-Limited 220MB アイアン』
は、マッスルバックの完成形を更に高めた感じだ。前モデルのマッスルバックも良い出来だったが、更に、ワンランク上の仕上がりになっている。
無味無臭、どこまでも澄んだ水のようなアイアンだ。

『222CB+ アイアン』は、最初は少し戸惑った。深いキャビティのモデルのアイアンとしては、本格的な部分が強調され過ぎていて、その見た目のやさしさはない、と感じたからだ。
最も強く感じさせるのは、飛距離性能である。この手のアイアンは、軒並み飛距離が出ることで、その個性を出しているが、その要素がほぼないのだ。
クラシックなロフトのアイアンと比較して、1番手アップに届かない。

見た目に騙されてはいけない。これはツアーモデルの一つ答えなのだと考えると、見えて来るものがある。
アイアンは、狙い通りに止める道具であり、余計な飛距離はマイナスになってしまうのだ。

もし、僕が若い頃のように飛ばすことが出来たら、『221CB アイアン』には、もっと興奮したと思う。
セミキャビティバックのアイアンの完成形の一つの答えが、2022年になって出てくるなんて、想像もしていなかったからだ。
理屈はよくわからないけれど、とにかくスゴいアイアンだということだけはハッキリとわかった。

試打ラウンドをしていて、自分のアイアンを早く打ちたいと何度も思った。
自分の調子良いからの好結果なのか?試打しているアイアンのお陰なのか?知りたかったからだ。
後日、調子も良かったけれど、それ以上に、アイアンが機能していることを確認できた。

契約プロのために良いものを作ろう、という方法はいくつもある。
要望に応えていくことを最優先する中で、結果的に、後から発見だと気が付くテクノロジーが威力を発揮することが、ゴルフ用具の歴史では何度もあった。
『B-Limited 220MB アイアン』『221CB アイアン』『220CB+ アイアン』を試打しながら、新しい物語が始まる予感があった。興味のあるゴルファーは、打ってみるべきである。




篠原嗣典

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


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