『BRM2 ウェッジ』は最先端の超細かいテクノロジーでできている!

ブリヂストンスポーツは、2022年9月9日に『BRM2 ウェッジ』を発売する。
コピーは“プロニーズを取り入れ、スピン性能にこだわった軟鉄鍛造ウェッジ”だ。

ブリヂストンだからこそできるテクノロジー

ブリヂストンは、レーシングカーを作る際に必要な開発技術を他の業種とも協力し合った実績で、金属加工に関しても、通常では考えられないような精度を達成している。
そして、ウェッジのフェース面にそのテクノロジーを使っているのだ。
名称の『BRM2 ウェッジ』の『BRM』は、「BITING RAIL MILLED」の略なのである。

「くさび型スリット入りミーリング」は、スタッドレスタイヤの技術応用で、ミーリングの間に、くさび型のスリットを配置。
ボールの食いつきの向上と、排水性能を追求している。

「ミーリング本数増」は、溝と溝の間に従来6本だったミーリングパターンを大小の7本に変更した。
これも、スピン性能とボールの乗り感を追求した結果である。

続いてのテクノロジーは、「グラビティコントロールデザイン」だ。
バックフェースの厚みをトップエッジに向かって厚くなるようにフローさせ、打点がずれても弾道が安定しやすくなっている。

『BRM2 ウェッジ』は、ロフトごとに最適化され、上下だけではなく、ロフトが少ないものはヒールサイドを厚くして、アイアンからの振り感に違和感がないようにして、ロフトが多いものはトウサイドを肉厚化させて、当たり負けをしないようにチューニングしているのだ。

「ロフト別ソール形状」は、「Fソール」というフラットなソールでバウンスを効かせて、フルショットでの抜けを良くして、「Mソール」は、マルチソールで、フェースを開きやすく、球種の打ち分けをやさしくしている。
「Aソール」は、オールラウンドソールで、フルショットもアプローチもちょうど良く対応するようになっている。

今回試打した『BRM2 ウェッジ』は、ロフト50度のFソールとロフト58度のAソールだ。
スピン性能に注目しながら、試打をしてみた。

『BRM2 ウェッジ』をコースで試打

『BRM2 ウェッジ』の打音

やや控えめの音量で、パッシという鞭感がある音質だ。打ち応えは少し重め。フィードバックは敏感だ。

『BRM2 ウェッジ』の弾道

基本的には高弾道。高低の打ち分けには敏感に反応して、開いて打ってもカット感は強くならない。

『BRM2 ウェッジ』のスピン性能

スピン性能は、ツアーウェッジらしくその場と止まろうとする。強すぎないところが良い。

『BRM2 ウェッジ』は濡れれば濡れるほど本領を発揮するウェッジだ!

『BRM2 ウェッジ』は、初代とは少し毛色が変わって、売れているツアーウェッジの使用者をターゲットにしていると感じた。違和感なくウェッジを乗り換えられるようになっている。

素晴らしいのはヘッドの大きさで、絶妙に良いのである。また、アドレスビューも癖がなく、カッコイイ

基本性能も、何一つ問題はない。
上手ければ上手いほど、『BRM2 ウェッジ』は武器になると強く感じた。球種の使い分けが、敏感に出来るウェッジは、そのスイッチと技術がなければ、意図しないボールが出ることに戸惑ってしまうウェッジになるからだ。

特にスゴいと驚いたのは、濡れた状態で使用しても、スリップしにくい、というところだ。

乾いたフェースとボールなら、スピン性能は発揮されるが、水分が間に入ると、スピンは不安定になってしまうのが今までのセオリーだった。
ラフからのフライヤーも、葉に含まれる水分が原因でスリップ現象が起きて、低スピンのボールが出てしまうことが狙いよりオーバーしてしまう原因になっている。

『BRM2 ウェッジ』は驚異的に濡れに強い。強いて、ラフからも色々なショットを打ってみたが、スリップに強いことがまさに手に取るようにわかった。
もちろん100%の確率でスリップは防げないけれど、今までならスリップが起きたシーンでも、しっかりとスピンがかかったシーンが多々あったのだ。

もう一つ本格的で良いと感じたのは、フェースを開いて距離を落とす意図には、敏感に反応することだ。

ウェッジの良さは、飛ばしたくないときに、しっかりと反応してくれる信頼感であり、『BRM2 ウェッジ』は敏感に反応して裏切らない。
バンカーからのエクスプローションやハーフロブなどが、気持ち良く打つことができて、結果もバッチリなので快感だった。

最後に、コレが広まれば大ヒット確実だと思うことを報告する。
『BRM2 ウェッジ』は、他のライバルウェッジよりも安い。安くとも一切妥協はしていないし、チープなところもない。

どれでも同じだと思っているゴルファーにとっても、コスパが良い、と感じるはずだ。
ロフトとソールのバリエーションが、やや物足りないと感じるゴルファーもいるかもしれないが、それはごく少数に過ぎない。

『BRM2 ウェッジ』は、試してみるべきウェッジだ

『BRM2 ウェッジ』は、試してみるべきウェッジだと言いたい。

腕試しにもなるし、使いこなすために練習をしたくなるウェッジとして仕上がっている。
注意点は、ウェッジの球種の引き出しを鍛える練習の多くは、芝生の上でなければできないことだ。

オートマチックなウェッジが、ツアーウェッジでも増えている2022年。
『BRM2 ウェッジ』は、レーシングカーにもなれば、トラックにもなるような変身可能なウェッジである。基本性能も高く、良く出来ている。

『BRM2 ウェッジ』は、使ってみろ、とオススメしたいゴルファーと、やめたほうが良い、とオススメしないゴルファーが明確に分かれる。言い換えれば、自信がある人は打ってみるべきだし、ない人はやめるべきだ。
『BRM2 ウェッジ』でなければ出来ないショートゲームがある。それを求めていたゴルファーには、打ってみて、感動や快感を共有したいと思うのである。




篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


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