つかまりやすとされながらもオーソドックスな顔つき

ドロードライブのDDは文字通りドローがかかりやすいタイプでスライスの軽減効果が高いとされる。一方、ストレートボールが出やすいSDは真っすぐ飛ばせるタイプ。今回の試打スペックはともにロフト9.5度、シャフトは標準で装着されているTENSEIの40gでフレックスはSRだ。

「まずDDですが、構えてみるとフェース面の真ん中とバックフェース側のラウンドの頂点がちょうど同じところにきています。真っすぐ構えやすく、真っすぐ打ち出しやすいセットアップですね。ドロー傾向のドライバーの場合、バックフェースの手前側が膨らんだものが多いのですが、これはつかまりやすとされながらもオーソドックスな顔つき。

ドロータイプのドライバーにありがちなフェースが左を向いている感じもなく、ヘッドをポンと置くとフェースが真っすぐに向きます。ロフトは9.5度の表示ですが、置いた時の印象は10度以上。ボールが上がりやすい感じがします。シャフトのTENSEIは硬めのイメージがあると思いますが揺らしてみるとヘッドが結構動きますね」

ボールをつかまえにいかなくてもドローになるDD

Bシリーズ B3 DD ドライバー

はじめは特徴を見るためにストレートボールを打つイメージでスイングしてもらった。

「ストレートに飛ぶスイングで打ちましたが、結果は左に24ヤード曲がりました。これは見方を変えると24ヤード右に曲がるボールが真っすぐ飛んだことになる。50ヤード右に曲がるなら半分しか曲がらなかったということ。いつも20ヤード程度スライスする人ならフェアウェイセンターに運べます」

Bシリーズ B3 DD ドライバー

次にボールのつかまりを抑えめにしたスイングで打ってもらったところ、

「それでも左にドローしていきますね。ヘッドスピードがかなり速くて、スカイトラックで42.6m/s。これは普通にスイングしないと出ない数字ですが、かなり軽く振っているのに出た。たぶん自分のクラブなら40は絶対出ていないヘッドスピードなのに42出ているのでシャフトがかなり走っているのだと思います」

ということで、アマチュアに多いボールがつかまりづらいスイングでも、しっかりつかまることがわかった」

3つの瞬間で軽さを感じてヘッドスピードがアップ

また、軽量設計を標榜するだけあって、打った時にいつもより軽さを感じるという。

「3つの瞬間で軽さを感じます。最初はテークバックの初め、次は切り返しの初め。スイングでは止まった状態から動き出す瞬間が2回あります。何でもそうですが、重さのあるものは大なり小なり動き出す瞬間に重さを感じます。クラブもこの2ヵ所で重さを感じすわけですが、それがすごく軽い。

ヘッドスピードが出るのはこのせい。45.75インチの長さと280gという重量のせいもあるかもしれません。もう一つはインパクトの瞬間。ここはヘッドではなくボールの軽さ。いつもと同じボールを打っていても軽く感じるということは、ヘッド側の反発力が高いということ。インパクトの瞬間の失速率を低いとヘッドが減速しない。そのためボールが軽く感じるのでしょう。軽くてスピードが上がり、弾きも強い。このダブル効果で飛距離が期待できるドライバーです」

シャフトが動くのでヘッドスピードが42m/s出るとトゥダウンして暴れる可能性があるため40m/s以下の人にマッチ。クラブの効果で42~43m/sくらいになり飛距離が伸びるということ。もちろんスライスの軽減による効果も見込めるということだ。

滞空時間が長く「飛んでるね~」という印象の弾道が出るSD

Bシリーズ B3 SD ドライバー

では次にSD。DDと比べてどれくらいつかまり方が違うのかをポイントに打ってもらった。

「シリーズもので、ボールがつかまりやすいモデルとそうでもないモデルを分けているパターンはよくありますが、その場合ポンと置いた時のフェースアングルや顔の形が違ってくるものが多い。でもB3については座りも顔も一緒です。構えた限りは何が違うの? という感じですが、打ってみると明らかに違います。

まず打ち出し角が9.5度ながら11度くらいの感じで飛び出します。しかし風に負けるような感じの弾道ではなくて大きくキャリーが出る。滞空時間が長くて「飛んでるね~」という印象を与えるいい弾道で飛びますね。DDと比べた場合、20ヤード以上右に曲がるならDD、ちょっとコスれるくらいならSDがいいと思います」

Bシリーズ B3 SD ドライバー

ということでガッツリつかまえたいならDD、時折大きなスライスが出る程度ならSDということになりそうだ。

ちなみに両者の違いは、フルカーボンボディ化により従来品の2倍となる約40gも生まれた余剰重量をヘッド機能に合わせて最適に配置したところ。すなわちDDはヘッドの後ろ側に加重し、SDはヒール加重にしているところだ。

「フェース面以外は全てカーボンというのはB3だけだと思います。それで生じた余剰重量を外側でなくヘッドの内側に配置してシンプルなデザインに仕上げている。配置を変えることで同じ顔でもつかまり方が変わるモデルになっているわけです。40gのウエイトが入っているそうですが、40gってすごい数字。普通は10~15g。総重量が変わらずにヘッドの中に40gあるのはカーボンならではのなせる技です」

試打解説/関浩太郎
(せき こうたろう)1974年生まれ、茨城県出身。アメリカで最新のゴルフ理論を学びながら、ミニツアーを転戦。帰国後、クラフト技術を学んだ後、「SEKI GOLF CLUB目黒」を主宰。多くのアマチュアゴルファーのサポートを行い、さまざまなゴルフメディアでも活躍している。
関浩太郎 GOLFTV


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