選ぶのが楽しくなっちゃう優れた直進性と高弾道!「i230」と「G430アイアン」選ぶならどっち?
2023 ニューモデルを関浩太郎が試打インプレッションVol.43
世界のツアーで勝ちまくりプロの信頼を手にしたピンの「i210」アイアン。そのデビューから4年の歳月が過ぎ、さらなる高みを目指したアイアンが生まれた。それが「i230」。その完成度の高さに多くのプロが太鼓判を押す最強アイアンだ。一方、キャビティながら心地よい打感とさらなる飛びを実現したのが「G430」。2つの個性を試打のインプレッションで確認してみたい。
写真/ゴルフサプリ編集部(相田克己)
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ミスを感じさせない心地よい打感と打球音の「i230」
「i230」で特筆すべきは、バックフェースの全面にCTPエラストマー・インサートを搭載した新構造。これがかつてのモデルにはなかった心地よい打感と打球音を実現、ミスヒットを感じさせない安心感を演出してくれる。番手によりCTPエラストマー・インサートの配置とサイズを変え、それぞれにおける理想の重心に近づけていることも、全番手を通して抜群の打感を味わえる秘密だ。
もちろんミスに対する寛容性もアップしている。トゥ側に配した高比重ウェイトにより、もはや究極とも言える重量周辺配分設計に。エラストマー・インサートのサイズと配置を変えた配慮と相まって余剰重量が最適な箇所に配された。その結果、前作を上回る低重心設計と高慣性モーメントとなり一層ブレないヘッドに仕上がっている。
アイアンに必要な摩擦力とスピン量をあらゆる場面で享受できる
フェースの溝には一本一本の角度と間隔を最適化し、さらに本数を増やしたマイクロマックス・グルーヴを採用。濡れた状態やラフからでも飛距離コントロール性能と再現性が向上したのに加え、アイアンに求められる摩擦力とスピン量をあらゆる場面で享受できるようになった。なお、プレーヤーテストの結果、各番手間の飛距離の差は平均約11ヤードに。距離による番手選択をしやすいロフト設定だ。
番手ごとのヘッドサイズのフローを合わせるべくロングアイアンのヘッドサイズが前作よりもコンパクトになったが、ミドル、ショートアイアンのサイズに変化はなく、全番手で一貫した構えやすさを感じられる。
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キャビティを越えた打感とさらなる飛びが売りの「G430」
ピンアイアンといえば重量周辺配分設計の先鞭をつけたキャビティの老舗。世界のゴルファーにいち早くブレないアイアンを提供したわけだが、いわばその最先端モデルが「G430」アイアンだ。
まず体験したいのは「G430」アイアンの心地よい打感。7つのゾーンに分かれた新構造の衝撃吸収バッジ「ピュアフレックス」が、インパクト時の衝撃を抑えソフトな打感と快音を生み出す。
しかし、打感に酔っている暇はない。“激飛”を標榜する圧倒的な飛距離に驚かされるからだ。これを実現したのは前作より約3%薄くなった新フェースと新ロフト設計。これらによりボール初速が向上。また、左右はもちろん上下にもブレない究極の重量周辺配分の高慣性モーメントヘッドとワイドソールでのコンビネーションでミスを大きく軽減してくれる。短いホーゼルとコンパクトなルックスは、扱いやすさを感じさせるのみならず、前作より約2%低重心設計になっていて打球が上がる。アベレージゴルファーでも「上からズドン!」で楽にピンを狙える仕様になっている。
試打/今時、プロも難しいクラブは使わない。「i230」はその代名詞的存在
まずは「i230」。これはツアーで勝ちまくった「i210」の後継でブレードモデルが謳い文句。中は空洞になっていて、そこにエラストマーが充填されています。見た目はブレードアイアンでやさしさと直進安定性、飛距離を持ち合わせているといったところ。最近はプロでも難しいクラブは使っていない、その代名詞的なアイアンとも言えるでしょう。
ロフトは7番で33度。ヘッドのサイズ感は非常にコンパクトです。形はピンアイアンの伝統的なボックス型。いわゆるティアドロップ型とは対照的でトゥ側とヒール側の高さがあまり違わない作り。ソールした時に目標に対してスクエアに構えやすいです。
リーディングエッジはかなり丸みをもたせています。グースは入っていませんが、この丸みとネック側の窪みで操作性を演出しているようです。試打クラブのシャフトはモーダス3のツアー105が入っています。
試打/操作性よりは直進安定性が非常に高い「i230」アイアン
打ってみると弾道がめっちゃ高くてびっくり。なおかつめっちゃ真っすぐ飛びます。風がアゲンストなので通常よりも高く上がりましたが、それを差し引いても打ち出し角が高いです。打感は柔らかく中空アイアンにありがちな弾け感は皆無。ヘッドの中に充填したエラストマーが振動を吸収しているんでしょうね。練習場のかなり硬いボールを打っているにもかかわらず相当柔らかく感じます。
どちらかといえば、操作性よりは直進安定性が非常に高いアイアンだと思います。プロも操作性より、小細工せずに真っすぐ打つタイプになってきた傾向がプロモデルアイアンの設計に反映されていると感じますね。これはアマチュアの方にとってもいい。真っすぐ飛んでくれたほうがゴルフは組み立てやすいはず。その点、プロモデルで真っすぐ飛ぶこのタイプのアイアンは大歓迎だと思います。
何球か打ってみても打球が本当に高い。8番かと思うくらい高いです。バックスピンもかなり効いていますからピンをデッドに狙っていけるでしょう。特にダウンブローに入れて、ちょっとターフを取るくらいの入射角で打てると、気持ちよくボールが潰れて高く上がるボールが打てます。
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試打/「G430」はボール初速が明らかに速く1~1番手半くらい飛距離アップ
「G430」は7番でロフト29度。飛び系のアイアンです。顔つきはトップブレードが非常に長い。グースが長い範囲に大きく入っていて相当つかまりやすい印象です。
バックフェースは7つのパーツで構成されていて、これが飛距離や方向安定性に寄与しているということ。見た目はカッコいいですね。試打クラブのシャフトは950ネオのSです。
打ってみると「i230」とは弾け感が全然違います。インパクトの音量が大きく、音程も少し「カキンッ!」という弾け系になっています。ボール初速が明らかに速くて、飛距離も1~1番手半くらい飛びます。
ただ、最近の超飛び系アイアンとは一味違います。というのも、7番で200ヤード飛ぶモデルもある超飛び系は、おしなべてロフトが立っているため、ヘッドスピードがないと球が上がらず逆に飛ばなかったりもします。その点「G430」はそこまでロフトが立っていないので、アベレージゴルファーは結果的に飛ぶんじゃないかと思います。
ターフを取らないタイプの人は楽にボールを上げられる
球のつかまりもいい。「i230」より10~15ヤード多めにドローする感じになります。普段使っているアイアンで、自分が真っすぐ打とうとした時に、どれくらい右に行ってしまうかを想像して購入するといいでしょう。右に20ヤードくらい曲がるという人は「G430」アイアンなら、真っすぐ飛ぶ、ということですからね。
スイートエリアはヨコはもちろん上下にも広い。フェース面の上に当たると少しボヤケた打感になるのでダウンブローに打つのはおすすめしませんが、ちょっとシャクるミスが多かったり、コースでターフを取らないタイプの人は楽にボールを上げられると思います。飛距離はおおむね185ヤード。やはり通常の7番より2番手くらい飛ぶイメージですね。
PWでロフトが41度と立っていますから、45度、50度、54度、58度という感じでAWからSWが用意されています。ウエッジも評価が高いので悩みどころ。選ぶのが楽しいモデルです。
試打解説/関浩太郎
(せき こうたろう)1974年生まれ、茨城県出身。アメリカで最新のゴルフ理論を学びながら、ミニツアーを転戦。帰国後、クラフト技術を学んだ後、「SEKI GOLF CLUB目黒」を主宰。多くのアマチュアゴルファーのサポートを行い、さまざまなゴルフメディアでも活躍している。
関浩太郎 GOLFTV
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